FacebookのディエムがCBDCのシステムの一部になる可能性:シティバンク

フェイスブックが主導するステーブルコイン「ディエム(Diem)」は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行インフラを提供する可能性がある。米金融大手シティバンクは15日、発表したレポート「Future of Money」で予測した。

ディエム(旧リブラ)は、中央銀行がCBDC発行のために構築した基盤の上でインフラレイヤーを提供する可能性があるという。

ディエムのホワイトペーパーには、Diemのネットワークで自国通貨をステーブルコインとして追加することに関心を持つあらゆる中央銀行と協議する準備があると記載されていることをシティは改めて指摘した。

CBDCのエコシステムの一部となることを目指しているのはディエムだけではない。リップル社は3月、新たにホワイトペーパーを発表し、暗号資産リップル(XRP)をクロスボーダー決済を改善するための、異なる通貨間の「中立的なブリッジ」としてアピールしている。

フェイスブックは2019年、ステーブルコインプロジェクトを当初「リブラ(Libra)」という名称で発表したが、世界中の金融当局や中央銀行から厳しい監視の目にさらされてきた。フェイスブックは昨年、プロジェクトを縮小し、名称もディエムに変更し、イメージの一新を図った。

中央銀行がCBDC導入に関心を持ったことは、少なくとも、ディエム(旧リブラ)が金融システムを脅かす可能性に危機感を抱いたことがきっかけとなったと言われている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:Facebook-Led Diem Could Become White-Label CBDC Provider: Citi Report