仮想通貨トロンの創業者、ウォーレン・バフェット氏と昼食を取る権利を落札

仮想通貨トロン(TRX)の創業者で、ピアツーピア(P2P)ファイル共有プロトコル、ビットトレント(BitTorrent)のCEOでもあるジャスティン・サン(Justin Sun)氏は、仮想通貨に対して懐疑的なことで知られるウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏と昼食を取る権利を、過去最高額の457万ドル(約4億9387万円)で落札したとツイッターに投稿した。バフェット氏と昼食を取る権利は、毎年、グライド財団(Glide Foundation)のためのチャリティーオークションにかけられている。

現在28歳のサン氏は、マンハッタンのステーキハウス「スミス・アンド・ウォーレンスキー(Smith & Wollensky)」で、バフェット氏と昼食を取る予定。サン氏は、仮想通貨産業のリーダー7人も招待するつもりだと述べている。

サン氏は、「バフェット氏と同氏の長期的価値を重要視する投資戦略を長い間信じてきました(間違いなく大ファンでもあります)」とオンラインパブリッシングウェブサイト、ミディアム(Medium)に投稿している。

サン氏はペンシルベニア大学の修士課程に通いながら、テスラやビットコインに早期から投資をしていた。そして、修士号を獲得した4年後の2017年にTRXの新規コイン公開(ICO) を行い、7000万ドルを調達している。また同氏は、中国最大級の音声配信サービス、ペイウォ(Peiwo)も創業している。同アプリは、10秒間の音声サンプルを分析してユーザーをマッチングする。

「一部の人は知っているかもしれませんが、投資会社バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)のCEO(バフェット氏)は、世界最大の仮想通貨、ビットコインに『ユニークな価値』があると思えないと公で語ったことがあります。にもかかわらず、同氏は、全ての仮想通貨の根底にある技術、ブロックチェーンの可能性を指摘しています。私は、今度のバフェット氏との昼食をお互いの理解と成長を模索するための機会だと考えています」

バフェット氏はこれまで仮想通貨を厳しく批判してきた。昨年、ビットコインは非生産的な資産であり、「殺鼠剤の2乗のようなもの」と指摘しており、直近では、バークシャー・ハサウェイの年次総会で、ビットコインに投資するのはラスベガスのルーレットで「0」や「00(ダブルゼロ)」に賭けるようなものだと述べている。

バフェット氏は、同氏のアシスタントが提供したコメントの中で、「ジャスティン氏が昼食権を落札したことをうれしく思い、彼および彼の友人に会うのを楽しみにしております。我々は楽しい時間を過ごすもりです。グライド財団は、彼の寄付を使って、何千人もの人を支援するでしょう」と述べた。

バフェット氏は、2000年からこのオークションを主催しており、グライド財団のために集めた金額は、3200万ドルに上る。同財団は、サンフランシスコに住む、ホームレスや薬物依存の人々を支援している

昨年、バフェット氏と昼食を取る権利は、330万ドルで落札された。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Image via Coindesk Archives
原文:Tron Founder’s Winning $4.5 Million Bid Nets Dinner With Warren Buffet