クジラ保有残高は2カ月ぶり高水準、強気サインとなるか

5月はじめに価格下落を警告したデータを見ると、大口投資家がビットコイン(BTC)市場に戻ってきているようだ。

1000~1万BTCを保有する「クジラ」の保有残高は2日、8万BTC以上増加して421万6000BTCとなり、5月以来の高水準を記録した。

ブロックチェーンデータ分析会社のグラスノード(Glassnode)のデータによると、この数値は4日もほぼ同じだった。

また、クジラの数も3週間ぶりの高水準となる1922まで増加した。

ビットコインは底を打ったか

クジラが再びビットコインを買い進めていることは、市場にとって朗報だ。ビットコインが2021年2月までの5カ月間で1万ドルから6万ドル近くまで上昇した際、クジラは大きな役割を果たした。

クジラの保有残高は強気市場と連動して上昇し、2月8日には過去最高の454万2000BTCとなっていた。

出典:Glassnode

その後の数カ月間、クジラは売りに転じて市場にとっては逆風となり、5月はじめにはクジラの保有残高は8%減の417万BTCとなった。

この間、ビットコインは4月中旬に史上最高値6万4801ドルまで上昇した以外は、ほぼ5万ドル〜6万ドルのレンジにとどまった。

こうしたクジラの動きは、小口投資家が価格を上昇させることは不可能であることを浮き彫りにし、大きな価格調整の可能性を示した。5月、ビットコインは35%下落して3万ドル付近の安値となり、6月にはさらに2万9031ドルまで下落した(CoinDesk 20のデータ)。

クジラの保有残高の上昇は、ビットコインが底を打った可能性を示している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Supply Held by ‘Whale Entities’ Hits Two-Month High in Bullish Sign