元SEC高官、4カ月でコインベース退社──株式トークンからDeFiへの戦略転換を反映

米暗号資産取引大手コインベース(Coinbase)のキャピタルマーケット担当バイスプレジデント、ブレット・レッドファーン(Brett Redfearn)が、就任からわずか4カ月で退社したと同社広報担当者はCoinDeskに語った。ウォール・ストリート・ジャーナルが米証券取引委員会(SEC)の元高官である同氏が7月末に退社したと報じていた。

わずか4カ月での退社は、コインベースにおける戦略転換を表しており、匿名の関係者は同紙にコインベースは「デジタル資産証券(株式トークン)の優先順位を下げる」ことに決めたと語った。

この件を知る関係者がCoinDeskに語ったところによると、優先順位の変更は、DeFi(分散型金融)へのアクセスを求める消費者の需要の高まりを反映したものだという。「DeFiを優先させるために、デジタル資産証券の優先順位を下げた」(関係者)。

レッドファーン氏の退社は「友好的なもの」と伝えられたが、アメリカはじめ、各国の規制当局は株式トークンが現行の規制に適合しているかどうかについて疑問を投げかけていた。暗号資産取引所のバイナンス(Binance)は、7月中旬に株式トークンの取り扱いをわずか3カ月で突然中止した。

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レッドファーン氏の入社は、コインベースがナスダックに上場して話題を集める数週間前の3月30日に発表された。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Ex-SEC Director Brett Redfearn Leaves Coinbase After 4 Months