ビットコイン、5万8000ドル超え──回復スピードはS&P500を上回る【市場動向】

ビットコインは数日間、狭いレンジで取引された後、13日には5万6000ドルを回復。日本時間14日11時30分時点で、5万8000ドルを超えた。

この1週間のビットコインの回復は、株式市場から切り離されており、この1カ月間で20%近い上昇となっている。一方、S&P500は9月の史上最高値から約4%下落。

現在、アナリストはビットコインの継続的な上昇を示すデータを注視している。データ提供を手がけるクリプトクワント(CryptoQuant)のCEO、キ・ヨン・ジュ(Ki Young Ju)氏は「中国での暗号資産禁止にもかかわらず、中国にいた人も含めてマイナーはウォレットにビットコインを保有し続けているようだ」と述べ、強気の価格指標となることが多い、マイナーからのビットコインの移動の減少に触れた。

最新価格

●ビットコイン (BTC):5万7387ドル、+3.9%
●イーサリアム(ETH):3528ドル、+1.5%

●S&P500:+0.3%
●ゴールド:1791ドル、+1.8%
●10年物米国債:1.544%

史上最高値に迫る

ビットコインは史上最高値の6万3000ドル付近まであと約10%まで迫っており、2カ月前の50%近いドローダウン(高値からの下落)から急回復している。価格回復のスピードはS&P500と比べると、はるかに早い。

しかし、下図を見ると、ビットコインのドローダウンはS&P500と比べると、長期的には厳しい傾向にあることがわかる。暗号資産はボラティリティが高く、値動きが大きくなることがある。

アルトコイン状況

ポルカドット、パラチェーンのオークション開催:ポルカドット(Polkadot)のパラチェーンのオークションが11月11日からスタートする。オークションによって、どのプロジェクトをパラチェーンとしてポルカドットに接続するかを決定する。

ステーブルコインはニッチな存在る:世界的な金融監視機関である金融安定理事会(FSB)は、1330億ドル(約15兆円)規模のステーブルコインはまだニッチな存在と位置づけた。FSBの調査によると、ステーブルコインはまだ、メインストリームの決済にはそれほど使用されていないという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Recovering Faster Than Equities as Buyers Remain Active