暗号資産マイニング会社株が上昇、収益性は「最高水準に近い」

マラソン・デジタル(Marathon Digital)、ハット8(Hut 8)をはじめとする暗号資産(仮想通貨)マイニング会社の株価は11月2日、他の暗号資産関連株を上回った。

ビットコイン価格との相関性が最も高い暗号資産マイング会社株は、11月を強気トーンでスタートし、ビットコインの上昇に追随している。ビットコインは10月を6万ドル付近で終えた後、2日には一時6万4000ドルを超え、日本時間4日10時時点では6万2600ドル付近となっている。イーサリアムも4日朝には一時4650ドルを超え、史上最高値を更新している。

一方、データ分析会社グラスノード(Glassnode)によると、ビットコイン・ネットワークのハッシュレート(マイニングに使われる計算能力)は、10月の高水準185エクサハッシュ/秒(EH/s)から約153EH/sに低下した。一般的に価格の上昇局面でハシュレートが低下すると、マイニング事業者(マイナー)はより多くの利益を得ることができる。

ビットコイン価格が月初めから上昇し、ハッシュレートがこの1週間で約18%低下していることで、ビットコインの経済性は「最高水準に近い」状態が続いていると、B Rileyのアナリスト、ルーカス・パイプス(Lucas Pipes)氏はリサーチノートに記している。

暗号資産マイニング事業者の収益性については、マラソン・デジタルのような会社の場合、粗利益率は2021年は約89.6%、2022年は約90.8%になるとDAデビッドソンのアナリスト、クリストファー・ブレンドラー(Christopher Brendler)氏は推定している。

10月に過去最高のハッシュレートを達成したビットファームズ(Bitfarms)の株価は2日、12%上昇。マラソン・デジタルは11%、ハット8は10%上昇、ライオット・ブロックチェーン(Riot Blockchain)は7%上昇した。一方、アルゴ・ブロックチェーン(Argo Blockchain)は、第3四半期(7−9月期)に記録的な収益を記録したにもかかわらず、約1.7%下落し、ライバル企業に遅れを取った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ハット8のマイニング施設(Hut 8)
|原文:Crypto Miners Rally as Bitcoin Mining Profits Remain ‘Near Highs’