柴犬コイン、取引高が3位に後退──米コインベースで2週連続トップを記録

柴犬コイン(SHIB)の投機的とも言える盛り上がりは、暗号資産(仮想通貨)市場全体の健全性に対する懸念を引き起こした。だが、米コインベース(Coinbase)での取引高を見ると、盛り上がりは冷え込んでいるようだ。

柴犬コインのコインベースでの取引高シェアは、11月5日までの1週間は25%、その次の週は16.6%で第1位となっていたが、11月19日までの1週間では6.72%となり、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に次ぐ第3位に後退した。

「取引高の内訳を見ると、ビットコインとイーサリアムが第1位、第2位の座を取り戻した一方で、柴犬コインは個人投資家のミームコインへの盛り上がりが冷え込んでいるなか、まだ3位にとどまっている」とコインベースは11月19日付け週刊ニュースレターに記した。

とはいえ、柴犬コインは「イーサリアム・キラー」と呼ばれるソラナ(SOL)やポルカドット(DOT)、スケーリング・ソリューションのポリゴン(Polygon/MATIC)、オラクルサービスのチェーンリンク(Chainlink/LINK)など、主要な暗号資産を上回っている。

柴犬コインは10月第2週以降、トップ3の座を維持している。

柴犬コインは10月28日、0.00008894ドルの史上最高値を記録し、10月を800%を超える上昇率で終えた。

多くのアナリストは、これを強気相場でしばしば見られる個人投資家の熱狂のサインと見ている。5月上旬、柴犬コインが放物線を描くように上昇した後、市場全体は下落に転じ、ビットコインは1週間で5万8000ドルから3万ドルまで下落した。

この数週間で同じことが繰り返されたようだ。ビットコインは11月19日、5週間ぶりの安値となる5万5666ドルまで下落している。

柴犬コインの投機的な盛り上がりが冷めたことで、市場の注目はビットコインをはじめとする主要な暗号資産に戻ると見られている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:SHIB Slips in Coinbase Volume Rankings After Topping the List for 2 Weeks