テラのステーブルコイン「UST」、時価総額100億ドルに──DeFiの急成長が後押し

テラ(Terra)ブロックチェーンのステーブルコイン「UST」は、ライバルの「ダイ(DAI)」を抜いて時価総額最大の分散型ステーブルコインとなったが、さらに新たなマイルストーンである時価総額100億ドルに達した。

CoinGeckoによると、USTの時価総額は26日、100億ドル(約1兆1500億円)を超えた。年初は2億ドル以下だった。

USTの時価総額は12月はじめ、ライバルのメーカーダオ(MakerDao)のステーブルコイン「ダイ(DAI)」を越えた。2017年から稼働しているダイの時価総額は約94億ドル。

USTの急成長は、テラブロックチェーン上のDeFi(分散型金融)が急成長したことによるものだ。

「USTの時価総額は100億ドルに達した。このマイルストーンに達した初の分散型ステーブルコインだ。

分散型エコノミーにおける分散型マネーのプロダクトマーケットフィットはもはや疑いの余地がない」

さらに先週、テラブロックチェーンはDeFiの預かり資産(TVL)がバイナンス・スマート・チェーン(BSC)を抜いて、第2位となった。DeFi Llamaによると、テラのTVLは179億ドル、一方、BSCは173億ドル。ちなみにイーサリアムは約1620億ドルで、圧倒的1位となっている。

テラで最も人気のDeFiプロジェクトは、レンディングサービスの「アンカー(Anchor)」で、TVLは約90億。テラブロックチェーンのTVLの半分以上を占めている。

TokenInsightsのデータによると、USTのうち約30億ドルがAnchorに預け入れられているという。

「TVL Top10のアンカープロトコルは12月、100億ドルを超えた」

また、テラブロックチェーンのトークン「テラ(LUNA)」も2021年、暗号資産データサイトメッサーリ(Messari)によると、トップクラスのパフォーマンスを見せた。価格は15倍に上昇し、時価総額は340億ドルにのぼっている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Malith Karunarathne/Unsplash
|原文:DeFi Traders Push Terra’s UST Stablecoin to $10B Market Cap