【US市場】ビットコイン、3万5000ドル台に下落──ロシア、ウクライナでの軍事作戦実施へ

ビットコイン(BTC)は23日、ほぼ横ばいで推移したが、日本時間24日12時40分時点、プーチン大統領がウクライナでの軍事作戦を承認したとのニュースを受け、3万5200ドル付近となっている。

コスモス(ATOM)、柴犬コイン(SHIB)、ポリゴン(MATIC)などのアルトコインは23日、24時間で約9%上昇した。また、ステーブルコインも上昇し、トレーダーが市場のボラティリティから安全資産に逃避していることを示している。

株式も下落し、ゴールドや米ドルといった伝統的な安全資産は上昇した。投資家はマクロ経済や地政学的リスクを依然として懸念している。ロシアとの緊張が高まるなか、ウクライナは非常事態宣言を発令した。

最新価格

●ビットコイン:37,683ドル、-0.67%
●イーサリアム:2,624ドル、+0.80%

●S&P500:4,226、-1.84%
●ゴールド:1,910ドル、+0.22%
●米国10年債利回り:1.98%

売り圧力

ブロックチェーンのデータを見ると、ビットコイン短期保有者の大多数のコストベースは4万2000ドル〜5万ドル。つまり、最近の5万ドルを下回る価格推移では、損失が積み上がり、トレーダーを不安にさせる可能性がある。

暗号資産データ会社Glassnode(グラスノード)は、ビットコイン保有者の4分の1以上が現在、損失を出していると推定している。

「市場が持続的な上昇トレンドを確立できない場合、こうしたユーザーは、特に価格がコストベースを下回ると、統計的に売り圧力のもう1つの要因になる可能性がきわめて高い」(Glassnode)

同社はまた、短期保有者がこの数週間、3万3500ドル〜4万4600ドルのコストベースでビットコインを購入していると指摘した。だが今のところ、購入量は少なく、価格の持続的な上昇を引き起こすほどではない。

ビットコインの長期/短期保有者のURPD(UTXO実現価格分布:Glassnode)

アルトコイン

●ステーブルコイン、強気相場が続く:暗号資産市場が低迷するなか、ステーブルコインの供給は増加している。CoinGeckoのデータによると、ステーブルコインの時価総額は1800億ドルを超え、11月中旬の1410億ドルから30%以上、拡大した。

●テラ(LUNA)が上昇:ポジティブなニュースに後押しされ、テラ(LUNA)は24時間で13%上昇した。そのほか、時価総額10億ドル以上の暗号資産の中では、コスモス(ATOM)が7.2%、アバランチ(AVAX)が5.6%上昇した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Sellers Return, Reversing Earlier Gains