リップル、初めてNFTクリエイターに出資──4000人がファンドに応募

ブロックチェーンを使った決済ソリューションを手がけるリップル(Ripple)は初めて、NFTプロジェクトに取り組む独立系クリエイターに出資した。リップルが3月10日に発表した。

NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画などのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

2021年9月に設立されたリップルのクリエイター向けファンドでは、クリエイターによる最先端のNFT開発を支援するために2億5千万ドル(約280億円)の提供をコミットしている。

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ファンドでは、アーティストのJustin Bua氏、NFTエコシステムに関わるxPunks、映画監督のSteven Sebring氏などと提携。ツール提供を通じて、迅速な決済や組み込み型のロイヤリティ構造、共同所有機能を活用しながら、NFTプロジェクト開発に取り組むクリエイターのコミュニティを支援する。

プロジェクトの募集時にテーマを設定する。初回は、メタバースやゲーム、アートから収集品まで、NFTのユースケースに焦点を当てたプロジェクトを提出したクリエイターが選ばれた。今後、メディア・エンターテイメント、サステナビリティ、不動産などのテーマで募集を行う予定だ。

リップルは新たに、NFTマーケットプレイスのNFT PRO、Ethernal Labs、onXRPとも提携。XRP Ledger(XRPL)上でユーザーにより低コストで速いNFT体験を提供していくという。

リップルのRippleXジェネラル・マネージャーであるMonica Long氏は、「クリエイター向けファンドと戦略的パートナーを通じて、より多くのクリエイターをトークン化された未来に導き、XRP Ledger上でNFTアプリとユースケースを実現します」という。

|取材・テキスト:菊池友信
|編集:佐藤茂
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