米コインベースのNFT戦略を疑問視:米みずほ証券

暗号資産(仮想通貨)取引サービス大手の米コインベース(Coinbase)は、年内にNFTマーケットプレイスを開設する計画だが、米みずほ証券はNFTへの関心は「低下しているように思える」と懐疑的な見方を示した。

米みずほ証券のアナリスト、ダン・ドレブ(Dan Dolev)氏は顧客向けメモの中で、NFTをめぐる盛り上がりが低下していることを示すインターネット検索の分析結果を紹介。コインベースが今年、NFT事業に最大3億ドルを費やす可能性があるが、同社の収益性は営業経費の増加によって逆風にさらされるかもしれないと推測している。

「収益性が問われる可能性がある年に、NFTに注力する戦略的合理性に我々は疑問を持っている」

ドレブ氏は、第1四半期(1−3月)の取引高が予想を下回り、新たなNFTマーケットプレイスのためにユーザー1人あたりの平均取引収入が中期的に圧迫されることを理由に、コインベースの収益予想を引き下げた。投資判断は中立のままだが、目標価格も220ドルから190ドルへ引き下げた。

だが大幅な収益増を期待する見方もある。米投資銀行Needhamは、最大12億6000万ドルの収益を追加できると予想している。ゴールドマン・サックスは1月、コインベースは依然として暗号資産に投資するための「優良な投資先」と述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Coinbase’s NFT Strategy Questioned by Mizuho Analyst