グッチ、アートNFTのマーケットプレイス「SuperRare」のDAOに参加

イタリアの高級ファッションブランド「グッチ(Gucci)」が、Web3の取り組みをさらに強化している。

同社はNFTマーケットプレイス「SuperRare」との提携を通して、初めて自律分散型組織(DAO)に参加しようとしている。

グッチは2万5000ドル(約340万円)相当の暗号資産RAREを取得し、SuperRareDAOに参加。29人のアーティストによるNFTアート作品を集めた展覧会「Vault Art Space」を開催する。

「我々は、この多面的なアーティスト集団のビジョンを拡大するために互いに協力し合えると理解し、SuperRareにアプローチした」とGucci VaultのCEO、ニコラス・ウディノ(Nicolas Oudinot)氏は語った。

「我々は、革新的な方法で作品を展示するプラットフォームを(アーティストに)提供するSuperRareの能力に魅了された。それはコミュニティのセンスに基づき、アーティストとコレクターの双方をサポートする重要なツールとしての相互作用と分散化を強化する」(ウディノ氏)

多くの高級ブランドがNFTに取り組み、ブロックチェーン技術を利用する、さまざまな方法を模索している。グッチは2月、熱狂的な人気を持つ玩具ブランド「Superplastic」とのコラボレーションでNFT(10種類)を公開している。

展覧会は「The Next 100 Years of Gucci」というタイトルがつけられ、グッチの伝統と未来を考える作品が並ぶ。「VaultはGucciのデジタルスペース」とSuperRareの共同設立者で最高製品責任者のジョナサン・パーキンス(Jonathan Perkins)氏は語った。「アーティストと協力し、SuperRareの技術を活用したスペースを通じてアート作品を販売していく」。

パーキンス氏は、今回の取り組みは複数のフェーズで展開され、最終的には今年後半にSuperRareのプラットフォーム上でギャラリーを公開する予定と述べた。

グッチがDAOに参加するのは初めて。SuperRareコミュニティでのガバナンスの権利が与えられる。グッチとSuperRareは、高級ブランドがDAOに参加する意味を重視しており、こうした取り組みは今後のトレンドになるかもしれないとパーキンス氏は述べた。

ウディノCEOは、今回のパートナーシップを通じて、グッチは「相互接続された分散型エコノミー」に参加することを目指していると述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Vault Art Space(Gucci x SuperRare, courtesy of SuperRare)
|原文:Gucci Invests $25K in DAO of NFT Marketplace SuperRare to Start Digital Art Vault