【週末の動き】ビットコイン、2万3500ドルを下回る

ビットコイン(BTC)は30日に上昇したが、当記事執筆時点には2万3350ドル付近、24時間でわずかに下落している。先週を2週連続の上昇で終え、25日の安値から13%以上上昇、FRB(米連邦準備理事会)が利上げ幅の縮小を検討するほど経済が減速しているという希望的観測の中で、一時は2万4500ドルを突破した。

7月、ビットコインは23%以上、イーサリアム(ETH)は55%以上上昇し、1700ドル弱となった。

27日、FRBは広く予想されていた0.75%の利上げを実施。翌28日、米商務省が発表したGDP(国内総生産)は0.9%マイナスと予想外のマイナスとなった。

「FOMC(米連邦公開市場委員会)、複数のIT企業の収益、GDPの数字は先週、市場の信頼感を損なうものではなかった」と暗号資産運用会社BitBull Capitalのジョー・ディパスカール(Joe DiPasquale)CEOはコメントした。

アルトコインはまちまちだった。ファイルコイン(FIL)は10%上昇、アクシー・インフィニティ(AXS)とソラナ(SOL)は2%超の下落となった。

29日は主要株式指数も上昇、ナスダックは1.8%、S&P500は1.4%上昇した。7月は両指数とも上昇し、特にS&P500は2020年11月以来、最大の上昇幅となる9%超の上昇となった。

続く余波

暗号資産関連の話題では、ステーブルコイン、テラUSD(UST)の崩壊およびスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)の破綻の余波がほぼ毎日続いている。例えば、Babel Financeは、市場のボラティリティを理由に、資金の引き出しを停止し、再建計画の策定を米投資銀行Houlihan Lokeyに依頼した。この数週間、暗号資産業界でしばしば目にするような事態だ。

だが、Arcane Researchが7月29日のニュースレターで指摘したように、暗号資産業界ではレンディング領域が混乱している一方で、他の領域では活発な動きが見られた。例えば、スペインの大手銀行Santander(サンタンデール)はブラジルで暗号資産取引の提供を開始すると発表したほか、複数の資金調達も見られた。

「業界のゴミが片付いてきたため、大規模な資金調達が復活している」(Arcane Research)

とはいえ、BitBullのディパスカール氏は、マクロ経済環境と、それが長期的な暗号資産の上昇を妨げる可能性を警戒している。同氏は、引き続き大幅な金利引き上げが予想されるFOMCの9月の会合に注視している。

最新価格

●ビットコイン:23,334ドル、−1.4%
●イーサリアム:1,681、−0.9%

●S&P500:4,130.29、+1.4%
●ゴールド:1,780ドル、+1.0%
●米国10年債利回り:2.64%、−0.04

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:First Mover Asia: BTC Dips Below $23.5K; The Crypto Bear Market Will Test Thailand’s SEC