米Microstrategy、ビットコイン下落で約1200億円を減損──セイラー氏はCEO退任、エグゼクティブ・チェアマンに

米MicroStrategy(マイクロストラテジー)は第2四半期、ビットコイン(BTC)保有による減損費用として9億1780万ドル(約1200億円)を計上、第1四半期の1億7010万ドル、2021年第2四半期の4億2480万ドルから減損をさらに拡大させた。

また同社は、マイケル・セイラーCEOの退任を発表、後任として同社社長フォン・レ(Phuong Le)氏を指名したと発表した。1989年の創業以来、CEO兼取締役会会長を務めてきたセイラー氏は、引き続き会長を務めるとともに、新たにエグゼクティブ・チェアマンに就任する。

電気自動車大手Tesla(テスラ)は第2四半期に保有するビットコインの約75%を売却して現金を調達したが、MicroStrategyはここ数カ月のビットコインの急落にもかかわらず、保有を続け、さらにビットコインを購入している。同社は5月3日から6月28日までに、480ビットコインを約1000万ドルで購入した(1ビットコインあたり2万817ドル)。

2022年6月末時点で同社が保有する12万9699枚ビットコインは、平均購入価格が約3万664円、合計約40億ドルで購入したという。ビットコインの現在の価格約2万3000ドルで考えると、現時点での価値は約30億ドルとなる。

MicroStrategyの株価は、2%〜3%下落した後、8月2日の時間外取引で278.01ドル付近となった。株価は年初から約46%下落、ビットコインは約50%下落している。

アナリスト向け決算報告でセイラー氏は、経営体制変更のメリットを強調。自身、CEOに就任するレ氏、最高財務責任者(CFO)のアンドリュー・カン(Andrew Kang)氏について「我々3人は素晴らしいチーム」と延べ、「我々はうまく連携し、お互いに補うことができるスキルを持っている(中略)。ビジネスインテリジェンスとビットコインの企業導入をリードし続けることで、株主、顧客、従業員、パートナー、そしてより広範なコミュニティに利益をもたらすだろう」と語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:マイケル・セイラー氏(CoinDesk)
|原文:MicroStrategy Reports $918M Impairment Charge on Bitcoin Holdings in Q2