【US市場】ビットコイン、再び上昇して1万9500ドル付近

ビットコイン(BTC)は28日、2.4%上昇、1万9000ドル台を回復したが、心理的に重要な2万ドルを下回っている。イーサリアム(ETH)はほぼ横ばいで0.07%下落、9月15日のMerge(マージ)以降、19%下落している。イーサリアムの供給量はMerge以降、8400ETH増加。Mergeがなければ約16万7000ETH増加していたと思われる。

暗号資産全体のパフォーマンスを測定する広範な市場指標、CoinDesk Market Index(CMI)は、0.35%下落した。

経済カレンダー:8月の米卸売在庫は予想の0.3%増に対して1.3%増となった。在庫水準の上昇は景気減速を示す可能性があり、経済成長を減速させることでインフレ抑制を図るFRB(米連邦準備制度理事会)の取り組みを後押しすることになる。

8月の中古住宅販売成約指数は前年から24%減少し、予想の23%減少を上回り、2020年4月以来最大の減少幅となった。

現在、暗号資産市場は、高インフレ、米ドルとの逆相関、金利上昇、消費者債務の増加など厳しい環境を迎えている。

株式市場:株式市場は上昇。ダウ平均は1.9%、ナスダックは2%、S&P500は1.97%上昇した。

コモディティ:WTI原油は4.4%上昇、欧州ブレント原油は3.2%上昇し、ともに2日連続の上昇となった。天然ガスは前日の3%下落から一転して3.6%上昇。ゴールドは2%上昇、銅先物は3%上昇した。

最新価格

●ビットコイン:19,559ドル、+3.0%
●イーサリアム:1,350ドル、+2.0%
●CoinDesk Market Index(CMI):963ドル、+1.8%

●S&P500:3,719.04、+2.0%
●ゴールド:1,668ドル、+2.8%
●米国10年債利回り:3.71%、-0.3

テクニカル分析

ビットコインは28日、平均以上の取引高で上昇。3日連続で前日と逆の値動きとなった。ビットコインは現状、特定のトレンドよりも平均に回帰する傾向が見られ、比較的横ばい推移となっている。

1時間足チャートを見ると、協定世界時28日12時(日本時間28日21時)から5時間連続で上昇している。

出典:TradingView

1時間足チャートのボリンジャーバンドを見ると、ビットコインは平均に回帰する前に極端な動きをする傾向があることがわかる。UTC16時台にはRSI(相対力指数)の上昇とともにボリンジャーバンドの上限が破られた。

またこの時間帯には取引高が減少し始め、日中の強気センチメントが転換し始めたことを示している。

日足チャートでは、ビットコインはボリンジャーバンドの中間点に向かっており、RSIは47で比較的中立となっている。1時間チャートと日足チャートをあわせて考えると、トレーダーは価格変動から短期的な利益を得ようとしていることがわかる。

デリバティブ市場も同じことを示しており、ビットコインの資金調達率はこの1週間、プラスとマイナスの間を行き来している。プラスのときは買い手が市場を動かし、マイナスのときは売り手が市場を動かしている。現在はゼロをわずかに上回るレベルで、前日よりプラス幅が縮小している。

アルトコイン

DeFiプロジェクトのRibbon Finance、暗号資産オプション取引所を立ち上げ、成長を加速:Ribbon Financeは、6カ月以内に取引高が1日1億ドルを超えることを期待していると述べた。

チェーンリンク、ステーキングを前にコスト削減プログラムを開始:オラクルサービスのチェーンリンク(Chainlink)は、年末のステーキングサービス導入に向けて、プロジェクトの参入障壁を削減し、既存参加者のコストを削減する取り組みを進めている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Reverses Course Again, Trades Towards 20-Day Moving Average