【b. tokyo】フィクションとしての仮想通貨─100年後の未来を考える

2019年10月2・3日のブロックチェーンカンファレンス「b.tokyo 2019」で行われる セッション「フィクションとしての仮想通貨 ──100年後の未来を考える ?」は、仮想通貨小説『ニムロッド』で芥川賞を受賞した作家の上田岳弘氏を迎え、荒唐無稽にも思える「100年後の未来」を想像する異色の内容だ。

>チケットを購入

上田岳弘氏 (三島賞/芥川賞作家 ・企業役員)

ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトと同じ名前のエンジニア・中本哲史が主人公の『ニムロッド』(講談社)で、第160回芥川龍之介賞を受賞。本作で中本哲史は、社長からビットコインの採掘という新規事業を託され、マイニングに従事する。作者である上田氏は大学卒業後、立ち上げから参加したIT企業の役員も務める。作家と企業役員という、一見かけ離れた肩書を持つことはその創作にどのような影響を与えているのだろうか。CoinDesk Japanのインタビューで「仮想通貨はもはや現実世界のシミュレーションをはじめている」と指摘した作者が考える仮想通貨の未来とは。2013年には「太陽」で第45回新潮新人賞、2015年には「私の恋人」で第28回三島由紀夫賞受賞。

茂木源人氏(東京大学大学院工学系研究科准教授)

マネーフォワードやホットリンク、三井住友フィナンシャルグループなどの寄付をもとに東京大学に設立された「ブロックチェーンイノベーション寄付講座」の代表を務める。寄付講座の対象は、起業を目指す学生で、参画企業のブロックチェーン技術と起業・経営ノウハウを提供するほか、ブロックチェーン技術の研究開発を行い、ビジネスと親和性の高いパブリックチェーンの開発を目指している。東大・茂木研究室の研究テーマは社会戦略工学。持続可能な社会システムの実現に向けたエネルギーシステムの転換について研究を行っている。

斉藤賢爾氏(慶應義塾大学 SFC 研究所 上席所員)

ブロックチェーンハブ CSO、 ビヨンドブロックチェーン代表理事でもある研究者。 お金が存在しない24世紀を舞台にした映画「スタートレック」の世界を理想の社会ビジョンに掲げるほか、ミヒャエル・エンデの『モモ』に登場する時間泥棒を“不労所得”の話と位置づけ、「AIが人間の労働時間を代替してくれれば、その分人々は時間を割いてお金のために働かなくてもよくなり、新たに思考することができ」るなどと指摘している。地域通貨「WATシステム」をP2Pデジタル通貨として電子化した経験も持つ。著書に『信用の新世紀 ─ ブロックチェーン後の未来』(インプレスR&D)などがある。

坂井豊貴氏(慶應義塾大学経済学部教授)

投票制度やオークション市場、暗号通貨などの制度設計(メカニズムデザイン)を研究する経済学者で、『暗号通貨vs. 国家』(SB新書)、 『多数決を疑う』(岩波新書、高校教科書に掲載) など多数の著作を持つ。CoinDesk Japan創刊特集のインタビューでは 「分散管理の仮想通貨を一つ作るというのは、一つの社会を作るようなこと」と指摘、ビットコインのエコシステムを社会そのものになぞらえるなど、その問題提起と可能性の提示は、投票制度や制度設計を専門とする経済学者ならでは。デューデリ&ディールでは、チーフエコノミストとして不動産オークションの実務に従事。Twitterでもブロックチェーン・仮想通貨に関連する情報を積極的に発信している。


フィクション・想像力が新技術の理解とビジネスの創造を促す

SFと新技術は常に相互作用するものだ。 ジョージ・オーウェルの小説『1984年』に登場するビッグ・ブラザーがAI技術と対比して語られるのはその一例だ。

それでは、ビットコインにおけるサトシ・ナカモトという日本名の謎めいた存在も、一種のフィクションとしてとらえられないだろうか――?

本セッションでは、仮想通貨小説『ニムロッド』で芥川賞を受賞した上田岳弘氏のほか、SFを愛好する大学研究者を迎え、荒唐無稽にも思える「100年後の未来」を想像する。

お金がない世界はやってくるのか? 仮想通貨の未来は?

想像の幅を広げ、フィクションをまじめに考えることでこそ、未来をつくる新しい技術の理解と、ビジネスの創造につながるのではないだろうか。

>チケットを購入


【日時】2019年10月2日(水)・3日(木) 9:30〜18:45 (予定)

【場所】ホテル雅叙園東京

【URL】https://navenue.jp/btokyo2019/

【参加対象】ベンチャー企業/スタートアップ関係者、VC/CVC関係者、金融/IT/メディア/自動車/エンターテイメント/ゲーム/教育/アート/不動産/エネルギー企業関係者、経営企画/研究開発部門担当者、自治体産業推進担当者、一般投資家など

【メディアパートナー】CoinDesk Japan、WIRED Japan、日本経済新聞

【コミュニティパートナー】一般社団法人ブロックチェーン推進協会(BCCC)、一般社団法人日本ブロックチェーン協会(JBA)、一般社団法人日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)、一般社団法人日本セキュリティトークン協会(JSTA)、ブロックチェーンハブ、CryptoBowl、FINOLAB、HashHub、Neutrino

【動員数】3000人(見込み・2日間合計)

【参加申込】上記WEBサイトからチケットを購入

文・編集:CoinDesk Japan
写真:N.Avenue