ビットコイン、2万8000ドル付近

ビットコイン(BTC)は5月を2万8000ドルを割ってスタートさせた。30日、米規制当局がファースト・リパブリック銀行の破綻に備えたことから始まった下落スパイラルが続いた。

CoinDeskのデータによると、ビットコインは一時2万7800ドル付近、24時間で5%超の下落となった。ただし市場が開き、米銀大手のJPモルガン・チェースがファースト・リパブリック銀行の預金と資産を買収すると伝えられると、2万8000ドルを回復した(日本時間2日9時15分頃には2万8010ドル付近)。

オアンダ(Oanda)のシニア・マーケットアナリストのエドワード・モヤ氏は、ファースト・リパブリック銀行の破綻に対する迅速な対応は、銀行セクターがこのタイプの危機に対処する準備が整っていることを示しており、ウォール街は広範な銀行リスクが「テーブルから片付けられた」と確信したのかもしれないと記した。

サンフランシスコを拠点とするファースト・リパブリック銀行の破綻は、シルバーゲート銀行、シリコンバレー銀行、シグネチャー銀行に続くもの。この2カ月で4つの銀行が破綻した。

イーサリアム(ETH)はビットコインと同様に4%超下落し、1日午後には約1813ドル付近となった。

株式市場も下落。S&P500は0.04%、ダウ平均とナスダックは0.1%下落した。

市場は、2日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目している。0.25%の金利引き上げはすでに織り込み済みで、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedWatchでは、0.25%の金利引き上げの確率は94%以上となっている。

一部のアナリストは、FOMCでの金利引き上げの決定が暗号資産の価格変動を引き起こす可能性があると予想している。

ビットコインマイニング機器とホスティングを提供するBlockware Solutionsの Analystsは、BTCは3万ドルと3万1000ドルの間に強いレジスタンスがあると述べ、「FOMCの政策決定が現在のBTCの強さを左右すると考えることは無理もない」と4月28日のニュースレターに記している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk Indices
|原文:Bitcoin Drops Below $28K; JPMorgan Takes Over Embattled First Republic Bank