バイナンス、米ドル連動のステーブルコイン「BUSD」を開始へ──NY州当局が認可

仮想通貨取引所バイナンス(Binance)は、米ドルに連動したステーブルコイン「バイナンスUSD(BUSD)」の取り扱いを今月中に始める。

バイナンスは2019年9月5日(現地時間)、信託会社のパクソス・トラスト・カンパニー(Paxos Trust Co.)と提携して取り扱うBUSDに対してニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から認可を受けたと発表した。

バイナンスのプレスリリースによると、BUSDは、米ドルに1対1で連動している。この商品は、NYDFSに認可されたステーブルコインとして、パクソス・スタンダード(PAX)とジェミニドル(GUSD)の仲間入りをする。

バイナンスによると、パクソスはBUSDのカストディアン兼発行者の役割を担う。パクソスは定期的に準備金の監査を実施している。

ローンチ後、パクソスのユーザーは、同社のウォレットを通じ、米ドルまたはパクソスのステーブルコイン「PAX」を利用してBUSDを直接購入できるようになる。バイナンスのユーザーも初期段階ではBUSDをビットコイン(BTC)、バイナンスコイン(BNB)、リップル(XRP)と交換できるという。

バイナンスは以前、同社のデジタル通貨プロジェクト「ヴィーナス(Venus)」の一環として、ステーブルコインの発行を検討していることを明らかにした。バイナンスはすでに、ビットコインにペッグされたステーブルコインBTCBと、英ポンドに連動するBGBPを発行してきた。

プレスリリースの中で同社CEOのジャオ・チャンポン(Zhao Changpeng)氏は次のように述べている。

「我々は、BUSDの発行を通じ、安定したデジタル資産の力によってさらなる用途や実用性を実現し、ブロックチェーンエコシステム全体により多くの金融サービスを広げていきたいと考えている」

翻訳:山口晶子
編集:町田優太、佐藤茂
写真:Changpeng Zhao via CoinDesk archives
原文:Binance Launches Dollar-Backed Crypto Stablecoin With NYDFS Blessing