サッカー「アトレティコ・マドリード」がファン・トークン発行へ:スペインのトップクラブ

スペインのサッカーチームのアトレティコ・マドリード(Atléticode Madrid)は、スポーツブロックチェーンのチリーズ(Chiliz)と組んで、ファンがチームの商品、情報、経験に特別なアクセスができるプラットフォームとしてファン・トークン(Fan Tokens)を開設した。

発表によると、同チームは「2019年UEFAクラブ係数ランキングで4位になり」、ユヴェントス(Juventus)やウェストハム・ユナイテッド(West Ham United)など他のサッカーチームがいるSocios.comのファン・プラットホームに加わる。

「アトレティコ・マドリードのファン・トークンの価格は2ユーロで、19/20シーズンにむけて、2019年秋にSocios.comで独占販売される。ファン・トークンは、アプリのAR(拡張現実)位置情報機能であるトークンハント(Token Hunt)を通じて、無料で獲得することもできる。」と制作側は記している。「アトレティコ・マドリードのファントークンの所有者は、このプラットフォーム上で、ユニークかつこの場だけの体験、プロモーション、抽選、投票などの、ここでしか享受できない独占的な権利を得ることができる。」

ファンは、トークンを使って商品を購入したり、アプリを使ってトークンを交換したりすることもできる。

過去2年間にブロックチェーンを取り入れたサッカークラブは数多く、アトレティコ・マドリードは、その1つに過ぎない。フランスのトップリーグチーム、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain)は、2018年にソシオス(Socios)上に独自の仮想通貨を発行しており、このプラットフォームはさらに多くのクラブをリストに加えることを計画している。

「我々の野望は、ブロックチェーンと仮想通貨が広く一般に開かれた信頼できる技術であることを示すとともに、世界最大のグローバルなサッカーコミュニティとサッカーファンのためのマーケットプレイスを構築することだ」と、CEO兼創設者のアレクサンドル・ドレイファス(Alexandre Dreyfus)氏は昨年述べている。

このプラットフォームは、仮想通貨取引の持つ多くの複雑さを回避し、ファン・コインを用いたファンの支援システムとでも言うような機能となっている。ユーザーはアプリ内のアンケートに投票することでより多くのトークンを獲得し、スーパー・ファンのランキングが上がるにつれて箔をつけることができる。

翻訳:新井朝子
編集:T.Minamoto
写真:Jannes Glas on Unsplash
原文:Top Spanish Soccer Club Will Offer Crypto Fan Tokens