中国人民銀行、デジタル通貨の11月発行を否定

中国の中央銀行は、同行が11月にデジタル通貨をローンチするとの最近の報道を否定している。

フォーブスなどの報道機関はこのニュースを8月末に伝えたが、中国人民銀行(PBoC)は9月22日(現地時間)、11月という日付は「不正確な憶測」と語った。また、デジタル通貨プロジェクトに参加すると言われている組織についての詳細を環球時報(Global Times)は公式声明を引用して伝えた。

同紙によると、大手銀行の中国工商銀行(ICBC)、中国銀行(Bank of China)、中国農業銀行(Agricultural Bank of China)、さらにアリババ、テンセント、銀聯国際(UnionPay)がデジタル人民元の発行所となるようだ。

中央銀行は否定しているが、中国人民銀行の前総裁、周小川(Zhou Xiaochuan )氏は7月、デジタル通貨の発行を「商業団体」にも認める選択肢もあると語った。香港が香港ドルの発行を認めているような形式だ。

同氏はまたフェイスブックの仮想通貨「リブラ」の発表は、中国政府がデジタル通貨において、「十分に準備を行い、人民元をより強い通貨にする」ことにつながると述べた。

環境時報は、中国人民銀行は進行状況についての声明を計画通り発表する予定で、情報については公式発表を待つよう呼びかけていると伝えた。

中国人民銀行はさらに、計画中のデジタル通貨とビットコインのような仮想通貨は違うものであるとし、計画中のデジタル通貨を、政府によって財政的に裏付けられた中央集権的「法的デジタル通貨」と呼んでいる。

デジタル通貨は人民元を置き換えるものではなく、小売業や現金での支払いの代わりに使われると中国人民銀行は付け加えた。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:PBoC image via Shutterstock
原文:PBoC Denies Claims It Will Launch Digital Currency in NovemberP