MUFGがブロックチェーン活用した金融取引基盤を開発、デジタル証券とスマートコントラクト組み合わせ

三菱 UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がブロックチェーン技術を活用した金融取引基盤を作ることが11月7日、分かった。デジタル証券(セキュリティ・トークン、ST)の発行から流通まで、証券資金決済だけでなく権利保全も含め自動かつ一括で処理できるようにする。また同日、NTTやアクセンチュアなどと共にST研究コンソーシアムを立ち上げた。

サービス名は「プログマ」

11月7日付のリリースによれば、サービスの名称はプログマ(Progmat)。デジタル証券(セキュリティ・トークン)と自動執行可能なスマートコントラクト、将来的に活用が見込まれるプログラマブル・マネー(トークン化したプログラム可能な通貨)を組み合わせ、さらに信託の仕組みを備える。

証券に関する情報はすべてプログラム化され管理される。プログマは、社債や裏付資産の信託受益権の権利保有者についての原簿情報をブロックチェーン上に保持し、証券資金決済とともに権利を移転するたび原簿情報を自動で更新し、法的に権利を主張可能にする。異なるブロックチェーン基盤との間でも運用可能な形を目指すという。

プログマ概要図(リリースより)

MUFGは発表で、すでに社債をユースケースとして、2019年7-10月にかけて以下の技術検証を行っていることを明らかにした。

・複数ブロックチェーン基盤の比較検証
・発行、売買(権利移転)、利払・償還等の業務フローを踏まえたプロトタイプの開発
・スマートコントラクトに基づく、仮想のデジタル通貨(プログラマブル・マネー)を用いた証券・資金の即時決済、 および利払・償還の一元自動処理を実施するプロトタイプの開発

デジタル証券は20年春の改正金融商品取引法の施行で、金融機関が取り扱えるようになる。日本経済新聞によると、MUFGは不動産や知的財産、社債などを対象として株式は扱わず、20年度中の実現を目指すという。

ST研究コンソーシアムはNTT、KDDI、アクセンチュアなど21社と立ち上げ

MUFGが同日立ち上げたST研究コンソーシアムは、以下の企業が名を連ねている。各社の知見を持ち寄り、サービスの迅速な提供開始を目指すという。

KDDI、NTT(日本電信電話)、三菱商事、あずさ監査法人、カブドットコム証券、日本証券金融、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、アクセンチュア、ウェブマネー、auアセットマネジメント、auフィナンシャルホールディングス、グローバル・オープン・ネットワーク・ジャパン、じぶん銀行、ジャパン・デジタル・デザイン、セキュリタイズ、レイヤーX、他5社

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock
(編集部より:記事中の日付に誤りがありました。訂正して記事を更新しました)