ビットコイン、10万ドルまで下落──トランプ大統領がカナダ・メキシコ・中国に関税
  • トランプ大統領は1日、主要貿易相手国に大規模な関税を課すという脅しを実行に移した。
  • トランプ大統領は、関税を承認する大統領令において、違法なオピオイドなどの薬物の流入を理由として挙げた。
  • 週末も取引が行われている暗号資産市場は、リスク回避ムードの矢面に立っている。

選挙運動中一貫して行われ、大統領就任直後にも繰り返された脅しを実行に移し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領はメキシコとカナダからのほぼすべての輸入品に25%、中国からの商品に10%の関税を課した。

関税は4日から発効する。

トランプ大統領は関税を承認する大統領令で、「違法なオピオイドなどの薬物の継続的な流入は、我が国に深刻な影響を及ぼし、生命を危険にさらし、医療システムや公共サービス、そしてコミュニティに大きな負担をかけている」と述べた。

伝統的市場が週末で閉鎖されている中、暗号資産(仮想通貨)市場が関税に対するリスク回避反応の矢面に立っている。ビットコイン(BTC)は、わずか24時間余り前には10万6000ドルまで上昇していたが、その後2%下落し、かろうじて10万ドル(約1550万円、1ドル155円換算)を上回る水準を維持している。

アルトコインの状況はさらに悪く、イーサリアム(ETH)、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)は6%から8%下落している。市場全体の動向を示すCoinDesk 20 Index(CD20)は4.8%下落している。

ホワイトハウス高官はウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)紙に対し、関税に例外はないと語った。名指しした国からアメリカへのフェンタニルの流入が止まったと大統領が納得するまで継続されるという。

辞任予定のカナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は1日にX(旧Twitter)で、「国境の両側にいる誰も、カナダ製品にアメリカの関税がかかるのを見たくはない」とし、「もしアメリカが先へ進むなら、カナダは力強く即座に対応する準備ができている」と述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:TheDigitalArtist/Pixabay
|原文:Bitcoin Sinks to $100K as Trump Imposes Tariffs on Canada, Mexico, China