
- XRPの現物取引を行う中央集権型取引所への純流入額は、数日間の流出の後、2月6日の早い段階でプラスに転じ、このトークンは分散型取引所で記録的な月間取引高を記録したことを受け、注目を集めている。
- XRPは主要なサポートレベルを下回って取引されており、当面の抵抗線は2.49ドル、2.60ドル付近にある。
エックス・アール・ピー(XRP)の現物取引の純流入額は、流出が続いていた数日後、2月6日の早い段階でプラスに転じ、ネイティブの分散型取引所(DEX)で記録破りの月となったことを受け、注目が集まった。
6日には、バイビット(Bybit)とクラーケン(Kraken)が主導し、1500万ドル(約22億5000万円、1ドル=150円換算)を超えるXRPが中央集権型取引所に流れたことが、Coinglassのデータで示されている。取引所へのスポット流入は、公開市場でトークンを売却する意図を示すものであり、上昇の可能性を弱める可能性がある。

一方、XRPの永久先物市場における8時間物金利は6日朝の時点で-0.0065%となっており、これは価格下落から利益を得るショートポジションにバイアスがかかっていることを意味している。注目すべきは、XRPの金利はイーサリアム(ETH)やビットコイン(BTC)よりもマイナス幅が大きいことだ。
金利がマイナスということは、ショートポジションを保有するトレーダーは、弱気のポジションを維持するために、ロングポジションを持つトレーダーに少額の手数料を支払う意思があることを意味する。
主要な移動平均を下回る
XRPは複数の主要な移動平均線を下回って取引されており、10日指数平滑移動平均(EMA)は2.84ドル、21日EMAは2.88ドルとなっている。これらの移動平均を下回る取引は、短期的には弱気な見通しを示唆している。
しかし、100日間の単純移動平均(SMA)は2ドルをわずかに上回り、200日間のSMAは1.30ドルで、いずれも現在の価格を下回っており、長期的な強気のトレンドを示している。移動平均は価格データを平滑化することでトレンドを特定するのに役立ち、上記の期間の数値はリテールトレーダーに広く使用されている。
一方、目先の抵抗は2.49ドル、次いで2.60ドルの水準となる。これらの水準を突破すれば強気な見通しが復活し、1月に2018年以来初めて突破した3ドルの水準を再び目指す展開となるだろう。
XRPの14日間の相対力指数(RSI)は、価格変動の大きさを測定するもので、アジア時間では36を超え、中立ゾーンに位置していた。伝統的に、RSI値が70を超えると買われすぎの状態を示し、30を下回ると売られすぎの状態を示唆する。50前後のRSIは中立とみなされる。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:XRP Price Outlook Grim as Traders Go Short, Exchange Inflows Increase