
- エックス・アール・ピー(XRP)は値下がりしているにもかかわらず、暗号資産(仮想通貨)オプション取引所デリビット(Deribit)では、5ドルのコールオプションが依然として、最も人気がある。
- これらのほとんどはカバードコール戦略であり、純粋な強気の投資ではないだろう。
決済に特化した暗号資産(仮想通貨)のXRPは、1月に3.40ドルで最高値を記録したが、その後30%下落して、現在は2.40ドルとなっている。
この値下がりにもかかわらず、5ドルのコールオプションが依然としてデリビットで最も人気があり、価格がこのレベルを超えた場合、買い手に大きなアップサイドを提供する。しかし、これは必ずしもトレーダーが全面的に強気であることを示しているわけではない。
データソースであるDeribit Metricsによると、当記事執筆時点では、権利行使価格5ドルのコールが最も人気で、想定建玉は384万ドル(約5億7600万円、1ドル=150円換算)となっており、デリビットにおけるすべてのXRP権利行使価格の中で最高である。
想定建玉は、任意の時点でアクティブなオプション契約すべてのドル建ての価値を反映する。デリビットでは、1枚のオプション契約は1枚のXRPを表している。
「これらのほとんどはカバードコールである」と、デリビットのアジア事業開発責任者であるリン・チェン(Lin Chen)氏は、CoinDeskとのインタビューで説明した。
アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)コールの建玉が大量に積み上がっていることも、これで説明がつく。
カバードコール戦略では、原資産(この場合はXRP)を保有しながら、OTMコールを売却する。このアプローチにより、トレーダーはコールを売ることでプレミアムを獲得する一方、予期せぬ市場の上昇による潜在的な損失を抑えることができる。
この戦略は、保有資産に加えて追加の利回りを生み出すもので、ビットコインやイーサリアムの取引だけでなく、伝統的市場でも人気がある。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:XRPの建玉の分布(Deribit)
|原文:XRP Hitting $5 Gets Millions in Bets But There Is a Catch