
- XRP、DOGE、ADAなどの主要な暗号資産は、トランプ大統領がこれらのトークンを除外した上でビットコイン戦略準備金の設立を決定した後に、最大9%下落した。
- この決定により、主にBTCに連動する商品から暗号資産先物への強気な賭けに4億ドル以上の清算が発生した。
- トレーダーは現在、ホワイトハウスが開催予定の暗号資産サミットに注目しているが、トランプ大統領からの具体的な約束がほとんどないため、期待は低い。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領がアメリカの戦略的暗号資産(仮想通貨)準備の多様化への期待を打ち砕いたことを受け、主要トークンのエックス・アール・ピー(XRP)、ドージコイン(DOGE)、カルダノ(ADA)は過去24時間で最大9%急落した。
3月6日の夜遅く、トランプ大統領は、政府が以前押収したビットコイン(BTC)を保有するビットコイン戦略備蓄を設立し、他の資産の「暗号資産備蓄」を追加するよう政権に指示した。ビットコイン以外の備蓄用資産は、政府が差し押さえたその他の暗号資産となる。
これにより、トランプ大統領が以前に発言した内容から数日間にわたって強気な勢いを見せていた、XRP、ADA、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)などの資産に対する買い圧力への期待が打ち消され、これらの資産すべてに対する税金投入の期待も消えた。
資産運用会社のビットワイズ(Bitwise)がETF(上場投資信託)19-B申請書を提出したことを受け、DOGEは週初めに12%も急騰しました。一部のトレーダーの間では、戦略的備蓄に含まれるのではないかという孤立した期待があった。
トランプ大統領の計画の目玉であるビットコインも例外ではなく、24時間で9万3000ドルを上回る最高値から8万8000ドルを下回るまで4.5%下落した。幅広いトークンを対象とした流動性指数であるCoinDesk 20 指数(CD20)は5%下落した。一方、より小規模なアルトコインは10%も下落した。
これらの下落により、暗号資産先物への強気な賭けで4億ドル(約600億円、1ドル=150円換算)以上の清算が発生し、その大半はBTCを追跡する商品によるもので、2億3000万ドル(約345億円)に上った。
トレーダーは現在、3月7日(現地時間)に予定されているホワイトハウス暗号資産サミットに注目しているが、今後についてはそれほど期待していないようだ。
「戦略備蓄の発表が期待に沿うものではなかったため、トレーダーたちは期待値を下げている」と、LVRGリサーチ(LVRG Research)のディレクターであるニック・ラック(Nick Ruck)氏は、テレグラムのメッセージでCoinDeskに語った。「トランプ氏は7日のサミットで、貿易戦争の影響を覆すような実質的な約束をしていないため、リスク回避の姿勢は依然として続くだろう」。
「多数の業界リーダーや主要政府部門の責任者が出席する予定であるため、トレーダーたちは、トランプ氏と個々のブロックチェーン企業との間で驚くような発表があるのではないかと期待している」とラック氏は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP, DOGE, ADA Slump 9% as Trump Douses Bullish Crypto Reserve Hopes