3週間で30%安のコインベース株、買いのチャンス
  • 投資会社ローゼンブラット(Rosenblatt)は、コインベース(Coinbase)の株価下落を買いのチャンスと見ており、暗号資産(仮想通貨)推進派の米政権を背景とした値上がりの可能性を理由に挙げている。
  • ローゼンブラットはコインベース株(COIN)の扱いを開始し、格付けは「買い」、目標株価は305ドルに設定した。
  • アナリストのクリス・ブレンドラー(Chris Brendler)氏は、コインベース株を暗号資産界の「ブルーチップ」と呼び、業界への追い風と規制の明確化から恩恵を受けると考えている。

株式全般や暗号資産市場とともに、コインベース株(COIN)にとってもこの数週間は大荒れだった。コインベース株は2月中旬から約30%下落し、12月初旬に52週ぶりの高値を付けてからは40%下落した。

投資会社ローゼンブラットは、コインベースがトランプ政権による暗号資産推進の姿勢から恩恵を得る可能性が残っているため、投資家は押し目買いをすることで利益を得られるだろうと述べている。

「コインベース株は、このセクターの明らかなブルーチップであり、複数のポジティブな追い風の恩恵を受けるはずだ」と、ローゼンブラットのアナリスト、クリス・ブレンドラー氏は述べた。ローゼンブラットはコインベース株の扱いを開始し、格付けは「買い」、目標株価は305ドルに設定した。

「コインベース株はまた、強気市場と弱気市場の両方を乗り切る力を持っていることを証明してみせた。取引以外の収益源の成長により、株価は次なる『暗号資産の冬』にさらなるレジリエンスを証明すると考えている」とブレンドラー氏は述べ、次のように続けた。

「幸いなことに、今はどちらかというと『暗号資産の春』だと考えており、プルバック後の株価を好感している」。

ブレンドラー氏によれば、コインベース株の最近の下落は、トランプ関税の発動と延期の繰り返しに加え、より広範な政治的不確実性の結果であり、最近のリスク市場は軒並み下落している。

とはいえ、コインベース株はその強力なブランド力、流動性の高さ、優れたユーザーエクスペリエンスのおかげで、業界の支配的なプレーヤーであり続けている、とブレンドラー氏は指摘する。

「規制の明確化によって、より多くのTradFi(伝統的金融)プレーヤーが暗号資産に参入することになるだろうが、コインベースはすでに10年以上も前に好スタートを切っており、さらに包括的な製品群を抱えていることによって、市場での主導的役割を維持することができだろうる」とブレンドラー氏は付け加えた。

3月7日も市場は厳しくなっており、コインベース株は1%安の211ドル。ナスダックは1.4%安、S&P500は1.1%安、ビットコイン(BTC)は3.5%安の8万7000ドルとなっている。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Camilo Concha / Shutterstock.com
|原文:Coinbase a Buying Opportunity After Three-Week 30% Plunge: Rosenblatt