ビットコインとS&P500、200日移動平均を割り込み苦戦──さらなる下落の兆しか
  • ビットコイン(BTC)の短期保有者は2月以来、10万枚以上のビットコインを売却し、史上最高値から30%下落する一因となった。
  • S&P500は200日移動平均を200ポイント以上下回っており、過去の傾向から、この水準を回復できなければさらに下落する可能性がある。

ビットコインは3月13日、8万ドル超えの水準を維持するのに苦戦し続けた。時価総額最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは現在、3%安となっている。第1四半期では13%下落し、1月の史上最高値からは約30%下落している。

グラスノード(Glassnode)のデータによると、短期保有者(ビットコインの保有日数が155日未満の投資家)は主に投機家と見なされ、価格のピーク時や市場の陶酔期に市場に参入する傾向がある。

短期保有者は2月以来、現在の価格で約80億ドル(約1兆1800億円、1ドル=148円換算)に相当する10万枚以上のビットコインを売却しており、価格がさらに下落する前に損失を削減(または利益を確定)しようとしていることを示唆している。

13日の下落により、ビットコイン価格は200日移動平均の8万6300ドルを割り込んだ。この平均は長期的な市場動向を示す重要な指標であり、リスクオン投資でこの平均を下回っているのはビットコインだけではない。

S&P500も200日移動平均を割り込んでいる。S&P500は現在、5537付近だが、200日移動平均は5738である。

ビットコイン推進派の商業訴訟弁護士ジョー・カラサーレ(Joe Carlasare)氏によると、過去を振り返ると、S&P500が200日移動平均を取り戻すのに苦戦する場合、価格の下落が迫っている可能性が高い。

「S&P500は200日移動平均の水準を取り戻すのに苦戦を続けている」と、カラサーレ氏はXに投稿し、次のように続けた。

「もしすぐに200日移動平均を上回る大きなラリーが見られないのであれば、さらなる下落を予想するのは理にかなっている。200日移動平均を下回るとどうなるか、歴史を振り返ってみればわかる」。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:TradingView
|原文:Bitcoin, S&P 500 Struggle Below Key Technical Level in Sign of Further BTC Price Drops