
- ナスダック総合指数は4月3日に5.5%下落し、2000年以降最悪の1日となった。
- ビットコインは0.7%上昇して1日を終え、4日には8万4000ドルまで回復した。
- アナリストのケイレブ・フランゼン氏は、リスク回避の環境下で200日移動平均が支えとなったことを指摘し、S&P 500に対するビットコインの回復力を強調した。
4月2日にドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が全世界を対象とした関税を発表したことを受け、アメリカの株式市場は下落し、ナスダック総合指数は2000年代に入ってから最大級の落ち込みを記録した。
テクノロジー株の比重が高いナスダック総合指数は4月3日に5.5%下落し、2000年以降の1日あたりの下落率ワースト20まであとわずかのところまで落ち込んだ。今回以上に大きな下落率のほとんどは、2000年から2001年のドットコムバブル崩壊と2008年の世界金融危機の中で発生している。他の株式指標も打撃を受け、S&P 500指数はほぼ5%下落した。
それとは対照的に、通常は短期の時間軸では米国株と相関関係にあるビットコイン(BTC)の価格は、このトレンドに逆行した。株式市場が休場中の関税発表直後に急落した最大の暗号資産(仮想通貨)は、翌日には0.7%上昇し、Glassnodeのデータによると、その勢いは4日まで続いた。

ビットコインは、トランプ大統領が演説を始める前の約8万7000ドルから、現在は8万4000ドル超で取引されている。一方、ナスダック先物はアメリカの雇用統計の発表を前に下落している。
ビットコインは3月中旬に2025年の最安値となる約7万6000ドルをつけたが、ナスダックは3日に安値をつけた。年初来では、ナスダック指数が11%下落しているのに対し、ビットコインは10%の下落にとどまっている。
アナリストのケイレブ・フランゼン(Caleb Franzen)氏は、このリスク回避の環境下で、ビットコインがS&P 500と比較して相対的に堅調であることを強調し、200日移動平均付近での回復力を指摘した。
「ビットコインがリスク回避の環境下で、S&P 500に対して今日も3.4%上昇しているのは注目に値する。私が最近指摘したように、BTC/SPYは200日移動平均線の上で推移し続けている」と、Xの投稿でフランゼン氏は述べた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Nasdaq Composite Saw One of Its Worst Days Since 2000 While Bitcoin Held Steady