
- アーク・インベストの2030年ビットコイン価格目標の改訂版では、アクティブ供給量の低下と機関投資家の採用を前提に、50万ドルから240万ドルの範囲と予想されている。
- BTCの最近の9万3000ドルまでの急騰は、取引所残高の減少に支えられており、Glassnodeのデータによると、11月の300万BTCから260万BTCへ減少している。
アーク・インベスト(ARK Invest)は、失われたり長期保有されているコインを除外したアクティブ供給量の仮定を見直した結果、2030年末のビットコイン(BTC)価格目標を1コインあたり最大240万ドルに引き上げた。時価総額で最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは、最近は9万4000ドル前後で取引されている。
この強気な予想は、2024年1月の推定値に比べて60%増となり、2023年12月から2030年末までの複合年間成長率(CAGR)が72%であることを反映している。ベースとなるケースではBTC価格を120万ドル(CAGRは53%)、ベアケースでは50万ドル(CAGRは32%)と予測している。

キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏率いる投資会社のアナリスト、デイビッド・プエル(David Puell)氏は、獲得可能な最大市場規模と複数のセクターにおける市場浸透率を基にしたモデルを使用した。これらのセクターには、機関投資家、ビットコインの「デジタルゴールド」としての役割、新興市場における安全資産としての利用、国家や企業財務における保有、ビットコイン・ネットワーク上に構築されたオンチェーン金融サービスが含まれる。
2024年11月、プエル氏は年末までに10万4000ドルから12万4000ドルを目標としていた。ビットコインは12月末に9万3440ドルで取引を終了し、1月に10万9000ドルの過去最高値を記録した後、今月初めには7万4500ドル付近の安値まで急落した。
その後の上昇は、取引所残高の減少が要因の一つで、これは、より多くのBTCがプライベートウォレットに引き出されていることを示し、長期保有傾向の兆候だ。Glassnodeのデータによると、取引所保有のBTCは2024年11月の約300万から260万に減少しており、暗号資産に対する強気なセンチメントの拡大を裏付けている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:ARK Invest Raises 2030 Bitcoin Price Target to as High as $2.4M in Bullish Scenario