クジラが勢いを回復、ビットコイン上昇を支える:オンチェーンデータ
  • Glassnodeのデータでは、1万ビットコイン以上を保有する「クジラ」による大規模な買いが確認されている。
  • CryptoQuantのデータによると、取引所からのビットコインの流出は過去2年で最高水準になり、長期保有志向が強まっていることを示しているという。

ビットコイン(BTC)価格は、今月初めに7万5000ドルを下回る安値を付けた後、9万5000ドル付近まで回復している。今回の上昇局面は、大規模な資本を持つ大口投資家、いわゆる「クジラ」が市場でビットコインを買い集める動きが目立ち、価格上昇の裏付けと見られている。

クジラの需要の回復は、Glassnodeの独自指標「Accumulation Trend Score」に表れています。同スコアは、チェーン上でビットコインを買い集めているエンティティの相対的な割合を保有高別に表す。スコアが1に近いほど、買い集めていることを示し、0に近い値は逆の状況を示す。

24日木曜日時点では、1万BTC以上を保有するウォレットのスコアは0.90、1000BTC〜1万BTCを保有するウォレットは0.7、小規模なウォレットは0.5だった。

「現時点では、大口プレイヤーがこの上昇局面で買い進めている」とGlassnodeはXに投稿した。

〈Accumulation Trend Score:Glassnode〉

一方、CryptoQuantのデータによると、100日移動平均で分析した場合、中央集権型取引所(CEX)からのビットコイン流出は過去2年で最高水準を記録した。

「過去のパターンを見ると、これは投資家による資産の再蓄積を示す可能性がある」とCryptoQuantは述べている。

中央集権型取引所からの流出は、投資家がビットコインを自身でカストディ(管理・保管)する傾向が強まっていること、つまり長期保有戦略のサインと捉えられている。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Whales Return in Force, Buy the BTC Price Rally, On-Chain Data Show