ポリゴン、アグリゲータープログラムを開始──POLステーキングで成功したプロジェクトから最大15%のエアドロップ
  • ポリゴンは、そのPoSエコシステム上のプロジェクトを支援するためにアグレイヤー・ブレイクアウト・プログラムを導入した。これにより、ネイティブトークンであるポリゴンをステーキングすると恩恵が受けられるようになる。
  • このプログラムは起業支援、資金調達、リソースを提供するもので、成功したプロジェクトはポリゴンをステーキングしている人に対してプログラムのネイティブトークンの5%~15%をエアドロップする。
  • Privado IDやMidenなどのプロジェクトからのエアドロップはポリゴンの利便性を高めることになる。資格を得るためのスナップショットは来週から開始される。

ポリゴン(Polygon)は、アグレイヤー(Agglayer)およびポリゴンPoS(Polygon PoS)のエコシステムを基盤とするプロジェクトを支援するためのアグレイヤー・ブレイクアウト・プログラム(Agglayer Breakout Program)を開始した。ネイティブトークンであるポリゴン(POL)をステーキングしている人(ステーカー)に対するてこ入れとなる。

このプログラムは、起業支援とコミュニティ重視の資金提供を組み合わせるもので、創業者がプロジェクトを開発し、立ち上げるのを支援する。成功した「卒業生」は、ネイティブトークン供給量の5%~15%をステーカーにエアドロップし、アグレイヤーネットワークに統合される。

ポリゴン・ラボ(Polygon Labs)による実践的なサポート、資金調達、そしてエコシステムのリソースへのアクセスを提供することで、プロジェクトの急速な成長とアグレイヤーの統合されたユーザーベースおよび流動性への接続を支援する。

ポリゴン創設者のサンディープ・ナイルワル(Sandeep Nailwal)氏は、「アグレイヤー・ブレイクアウト・プログラムを通じて、我々はエコシステムの大規模な拡大の基盤を築いている。これにはポリゴン(POL)にとっての機会も含まれる。これらのプロジェクトが成長し、アグレイヤーに大量の流動性が追加されるにつれて、大規模なエアドロップとコミュニティへの報酬還元が実現する可能性がある」と述べた。

アグレイヤーは、アグリゲーションレイヤーの略であり、ユーザーにとっては単一のチェーンのように見えるネットワークの網と考えることができる。これは、詳細を共有することなく一方の当事者が他方の当事者に情報を証明できる暗号技術の一種であるゼロ知識(ZK)証明を採用している。

例えば、ある当事者が自身のウォレット残高を公開することなく、他の人に支払うのに十分な資金があることをブロックチェーンに対して証明できる。ネットワークはその支払いを検証するが、財務の詳細は非公開のままとなる。これは、詳細を公開する通常のブロックチェーンや銀行ネットワークとは異なる。

これにより、高度な金融アプリケーションやゲームアプリケーションなどを構築することが可能になり、トラストレス(管理者が存在しない)なエコシステムの構築が実現できる(詳細が公開されると脅威アクターの関心を引く可能性があるため)。

このブレイクアウトプログラムが適用される最初のプロジェクト群の一つは、ゼロ知識(ZK)ベースの身元確認フレームワークであるPrivado IDだ。Privado IDは完全に卒業しており、そのトークン供給量の5%をポリゴンのステーカーにエアドロップする予定だ。フェイスブック(Facebook)のブロックチェーン部門出身者が率いるゼロ知識中心のチェーンであるメイデン(Miden)は卒業が近づいており、そのトークンの10%をエアドロップする予定だ。まだ情報が隠されているある分散型金融(DeFi)のチェーンは15%をエアドロップする見通し。

こうしたエアドロップはポリゴンのステーカーに新しいトークンを提供するものであり、ローンチされるチェーンが増えるにつれてポリゴンの有用性を高めることになる。エアドロップの資格を判断するためのスナップショットは来週から開始される予定で、30日時点でポリゴンをステーキングしていれば参加できる。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Polygon Starts Aggregator Program, Successful Projects Will Airdrop Up to 15% Native Token to POL Stakers