
暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が手がける人気レイヤー2ネットワークのベース(Base)は、「ステージ1」のロールアップとなり、完全な分散化への道を進んでいると同社は述べた。
ベースの「ステージ1」ロールアップへの移行は、他のレイヤー2もこのマイルストーンに到達する中で起こったもので、これらのネットワークは中央集権的なエンティティへの依存度を下げることになる。
この移行によって、ベースは「世界中から選ばれる10の独立したエンティティからなるネットワーク」であるセキュリティカウンシルを持つことになると、ベースの製品責任者であるトム・ヴィエイラ(Tom Vieira)氏は述べた。
「これらのエンティティはベースのエコシステムと、より広範なイーサリアムのエコシステム」から選ばれ、必要であれば、特定のネットワークアップグレードの承認に協力すると、ヴィエイラ氏は付け加えた。
さらに、ベース上でのフォールトプルーフはパーミッションレスとなった。つまり、中央のエンティティに依存することなく、誰でもネットワークからトランザクションの状態を検証したりチェックしたりすることができる。
いわゆる「ステージ1」ロールアップステータスは、イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏のブログ投稿に由来する。投稿の中でブテリン氏は、分散化の度合いによってプラットフォームを分類し、ステージ1では特定のガードレール、つまり「限定的な補助輪」に依存し、セキュリティとスピードのために分散化の特定の要素を犠牲にすると説明した。
ブテリン氏は、ロールアップが普及し始めた2022年にこのフレームワークをシェアした。その数年後、ブテリン氏はセキュリティに関する懸念を表明し、レイヤー2ネットワークが(少なくとも)ステージ1に達した場合にのみ、公にそのネットワークについて話すとXに投稿した。
ベースは2022年8月に中央集権型取引所コインベースによってローンチされた。L2Beatによると、現在では最大のロールアップとなり、117億2000万ドル(約1兆6600億円、1ドル=142円換算)が同プロトコルにロックされている。最大のレイヤー2ネットワークであるベースは、コインベース自体への依存度を下げることになる。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ベースのクリエーター、ジェシー・ポラック(Jesse Pollak)氏(Winni Wintermeyer/Coinbase)
|原文:Coinbase’s Base Network Achieves ‘Stage 1’ Status, Reducing Centralization Risk