
- キルギスは、米ドルにペッグされた金担保型ステーブルコイン「ゴールド・ドル(USDKG)」を第3四半期にローンチする計画だ。
- このステーブルコインは、キルギス財務省が保有する5億ドル相当の金によって裏付けられており、準備金は20億ドルまで拡大される計画だ。
- USDKGは、国境を越えた取引と国際貿易のために設計されており、当初は中央アジアに焦点を当て、将来的には東南アジアと中東にも拡大していく予定だ。
中央アジアのキルギスは、第3四半期に米ドルと1:1でペッグされる金担保型ステーブルコイン「ゴールド・ドル(USDKG)」をローンチする予定だ。プロジェクトの顧問を務めるガブリエル・グエッラ(Gabriel Guerra)氏がドバイで開催されたToken2049会議でCoinDeskに語った。
キルギス財務省が保有する5億ドル(約725億円、1ドル145円換算)相当の金に裏付けられたUSDKGは、送金が国内総生産(GDP)の30%を占める同国において、シームレスな国境を越えた送金を促進するために設計された。
財務省は金での準備金を20億ドル(約2900億円)まで拡大することを目指しており、裏付けとなる担保の信頼性と透明性を確保するために独立した監査を計画している。
金は長らく、流動性が高くリスクのない価値保存手段と考えられてきた。しかし、時折金価格が変動することは、USDKGの安定性に潜在的なリスクをもたらす。
これを緩和するため、USDKGは過剰担保されるとガブリエル・グエッラ氏は説明した。主なユースケースは国境を越えた資本移動だという。
ガブリエル・グエッラ氏は、「このステーブルコインは、国境を越えた取引や国際貿易に利用される予定だ。当初は中央アジアに焦点を当て、その後東南アジアや中東に拡大する」と述べた。
USDKGは、テザーゴールド(XAUT)やパックス・ゴールド(PAXG)のように金価格に連動することを意図したものではないことに注意が必要だ。そうではなく、USDKGは金での準備金のみで裏付けられ、米ドルと1:1で発行・償還される。そのため、国際貿易に広く使用されている世界の準備法定通貨と直接結びついた安定した価値を維持する。
USDKG保有者は、これを物理的な金やその他の暗号資産(仮想通貨)で償還したり、法定通貨として引き出したりすることができる。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Philip Oroni/Unsplash+
|原文:Kyrgyzstan’s Gold-Backed Dollar Pegged Stablecoin USDKG to Debut in Q3