FTXの管財人、債権者へ50億ドル以上の弁済を5月30日から開始と発表
  • FTXは、5月30日から50億ドルを超える弁済金を債権者に支払い始める。
  • 債権者の回収率は、2022年11月のFTX破綻時の価値を基に、損害額の54%から120%の範囲となる。
  • ビットゴーとクラーケンが分配を管理し、開始日から1〜3営業日以内に資金を振り込む。

破産した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの債権者は、裁判所が承認した弁済計画の第2段階の一環として、5月30日から計50億ドル(約7250億円、1ドル=145円換算)以上の弁済金を受け取る見込みだ。FTXリカバリートラストが5月15日に発表した。

同トラストは、4つの債権者クラスに対して、元の請求額の54%から120%の回収率で支払いを実施する。支払額は、2022年11月のFTX破綻時点での顧客資産の米ドル換算額を基に算出されている。

分配プロセスを監督するカストディアンのビットゴー(BitGo)とクラーケン(Kraken)は、5月30日から1〜3営業日以内に、対象の債権者へ弁済金を振り込む予定だ。

支払いの内訳には、「クラス5」の債権者(アラメダ・リサーチの取引相手、貸し手、取引業者)が含まれ、承認された請求額の54%から72%を受け取る予定だ。

小口の無担保債権者は約61%を回収する。一方、FTXの各種子会社が関連する内部債権は120%で返済される。

リカバリートラストは発表で、全請求の90%以上が分配プロセスに含まれていると述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:FTX to Pay Over $5B to Creditors as Bankrupt Estate Gears Up for Distribution