
- ウィスコンシン州投資委員会は、ブラックロックのビットコインETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」をすべて売却。
- 同投資委員会は、ビットコインETFに初めて投資した州年金基金のひとつで、2024年後半にはビットコインETFを追加購入していた。
米ウィスコンシン州投資委員会(State of Wisconsin Investment Board:SWIB)は、ブラックロックのビットコインETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を2025年第1四半期(1-3月期)にすべて売却していた。同期間にビットコイン(BTC)は約12%下落。SWIBは、ビットコインETFに初めて投資した州年金基金のひとつで、2024年後半にはビットコインETFを追加購入していた。
2024年末時点で、SWIBはブラックロックのIBITを600万口以上保有、評価額は約3億5000万ドル(約510億円、1ドル145円換算)に達していた。しかし、最新のフォーム13F(米証券取引委員会への提出書類)によると、すでにすべて売却されている。
売却は、ウィスコンシン州がビットコインETFの購入で注目を集めてから、わずか1年も経たないうちに行われた。数カ月前にはIBITの保有を約290万口から600万口超へと倍増させたばかりだった。
ストラテジー株を追加購入
一方、同州投資委員会は、ストラテジー(Strategy)株を追加購入することで、ビットコインへの間接的な投資を増加させている。第1四半期にはストラテジー株を2万6571株、約1050万ドル(約15億円)相当を追加購入した。
米ウィスコンシン州投資委員会は1951年に設立され、ウィスコンシン州職員退職制度(Wisconsin Retirement System)や他のファンドを通じて、1600億ドル(約23兆円)超の資産を運用している。
こうした動きとは対照的に、例えば、アブダビの政府系ファンド「ムバダラ・インベストメンツ(Mubadala Investments)」は、2025年第1四半期にブラックロックのIBITへの投資を増加させた。最新のフォーム13Fによると、ムバダラは新たに49万口以上、約2900万ドル(約42億円)相当を追加購入した。
なお、ビットコイン価格は第1四半期終了時点から27%上昇、現在は10万3750ドル付近となっている。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:Wisconsin Sells Entire $350M Spot Bitcoin ETF Stake