
- リップルはブロックチェーンを基盤としたクロスボーダー決済プラットフォームを中東地域で拡大する中、アラブ首長国連邦(UAE)のZand BankおよびMamoを新たな顧客として加えた。
- この契約は、リップルがドバイ金融サービス局(DFSA)からライセンスを取得し、銀行やフィンテック企業向けのグローバル決済を管理できるようになったことを受けて締結されたものだ。
- リップル・ペイメンツは90以上の市場で事業を展開しており、これまでに世界中で700億ドル以上の取引を処理してきた。一部の取引ではXRPをブリッジ通貨として使用している。
リップルは、同社のブロックチェーンベースのクロスボーダー決済プラットフォーム「リップル・ペイメンツ(Ripple Payments)」を中東地域で拡大する中で、アラブ首長国連邦(UAE)の2つの新規顧客、Zand BankとMamoと契約を締結したと発表した。
この契約は、リップルが3月にドバイ金融サービス局(DFSA)からライセンスを取得し、銀行、フィンテック企業、暗号資産(仮想通貨)企業向けにグローバルな決済をエンドツーエンドで管理する権限を得たことに続くものだ。
「DFSAのライセンスを取得したことで、リップルは伝統的な越境決済の非効率性に対するソリューションの需要に応えることが可能になる」とリップルの中東・アフリカ地域担当マネージングディレクター、リース・メリック(Reece Merrick)氏は5月19日の発表で述べた。
Zand Bankは、この提携がデジタル金融への取り組みと一致していると述べた。「UAEディルハム(AED)を裏付けとしたステーブルコインを近日中にリリースできることを楽しみにしている」と、財務・市場部門責任者のチラグ・サンパット(Chirag Sampat)氏は述べた。
MamoのCEO兼共同創設者であるイマド・ガラゼッディン(Imad Gharazeddine)氏は、リップルのサービスを利用することで、UAEでの事業拡大を目指す企業と消費者双方に「より迅速で信頼性の高い越境決済」を提供できると述べた。
リップル・ペイメンツは現在、90を超える市場で決済事業を展開し、グローバルで700億ドル(約10兆1500億円、1ドル=145円換算)を超える取引を処理している。プラットフォームはドバイ、アメリカ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、スイスで利用可能だ。
リップルは、グローバルな決済パートナーネットワークとブロックチェーンインフラを活用し、数分で資金を移動させている。一部のケースでは、ネイティブトークンであるエックス・アール・ピー(XRP)をブリッジ通貨として、オンデマンド流動性(On-Demand Liquidity、ODL)サービスを通じて、トークンを使用して1つの法定通貨を別の法定通貨に即時変換する機能も提供している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Ripple Signs Two More Payment System Customers in UAE Expansion