XRP先物、CME上場初日に150万ドルの取引高を記録
  • XRP先物はCMEグループのデリバティブ取引プラットフォームで取引を開始し、最初のセッションの取引高は150万ドルに達した。
  • 契約は現金決済で、CME CF XRP・ドル基準レートをベンチマークとしているため、さまざまな取引戦略に柔軟に対応できる。
  • 今回の開始は、CFTCがXRPを商品として分類したことを受けてのものであり、XRP現物ETFの実現に向けた道筋を示している。

エックス・アール・ピー(XRP)先物は5月19日にシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループのデリバティブ取引プラットフォームで取引を開始し、初セッションで少なくとも150万ドル(約2億1750万円、1ドル=145円換算)の取引高を記録した。これは主要なトークンとしては控えめながらも注目すべきデビューとなった。

CMEのデータによると、最初に取引された標準契約は4件(それぞれの契約は5万XRP相当)で、平均価格2.40ドルで名目取引高は約48万ドル(約6960万円)となった。取引の大部分は106件のマイクロ契約(各契約は2500XRP)によるもので、これが100万ドル(約1億5000万円)以上の取引高だった。

これらの契約は現金決済で、CME CF XRP・ドル基準レートを基準としている。このレートはロンドン時間午後4時に毎日公表される。CMEの二重契約構造は、機関投資家と小規模な参加者の両方を引きつけるように設計されており、さまざまなヘッジや取引戦略に柔軟性を提供する設計となっている。

「CMEグループでの規制されたXRP先物取引の開始は、XRPにとって重要な機関投資家向けのマイルストーンだ」 と、リップル(Ripple)のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEOは5月19日にXに投稿した。彼はまた、大手プライムブローカーのHidden Road社が最初のブロック取引を実行したと付け加えた。

この上場は、アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)がXRPを商品として分類したことに続くもので、CMEがこれらの製品を提供するための規制上の承認が得られたことを意味する。

アナリストたちは、このデビューがXRP現物ETF(上場投資信託)の実現を強化する可能性もあると指摘しており、ETFストア(ETF Store)の社長、ネイト・ジェラチ(Nate Geraci)氏は、そのような商品が現れるのは「時間の問題」だと述べている。

初期の取引高は控えめに見えるかもしれないが、XRPがCMEに上場されたことで、価格発見の面で主要トークンの市場ダイナミクスが広がる。これは、アメリカ市場が開いたときにBTCとETH先物の価格動向が影響を受けるのと同じだ。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP Futures Rack Up $1.5M Trading Volumes on CME Debut