IPO申請中のサークル、コインベースまたはリップルへの50億ドル規模の売却を検討か:報道
  • 先月IPOを申請したサークルは、コインベースまたはリップルへの売却という代替案を検討していると、フォーチュン誌が報じた。
  • サークルは、少なくとも50億ドル(約7200億円、1ドル144円換算)の売却を目指し、非公式な協議に参加した。
  • この数字は、サークルがIPO支援のために雇った投資銀行JPモルガンとシティによる企業評価額と一致する。

フォーチュン誌が19日に報じたところによると、先月新規株式公開(IPO)を申請したステーブルコイン発行会社サークル(Circle)は、暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)または決済企業リップル(Ripple)への売却という代替案を検討している。

ニューヨークに本社を置き、時価総額で世界第2位のステーブルコインであるUSDコイン(USDC)の発行者であるサークルは、少なくとも50億ドル(約7200億円)を目標とした売却の可能性をめぐる非公式な協議に参加した。フォーチュン誌が、匿名を希望する関係者の話として報じた。

この数値は、サークルがIPO支援のために雇った投資銀行JPモルガン(JPMorgan)とシティ(Citi)による企業評価額と一致する。

コインベースはサークルの少数株式を保有しており、両社はUSDC準備金の利息収入を分配している。リップルは最近、独自のステーブルコイン「RLUSD」を発表した。ブルームバーグ(Bloomberg)は先月、リップルによるサークルの買収提案が拒否されたと報じた。

サークルはメールでの声明で「売却は行わない」と述べ、上場への取り組みを継続するとフォーチュン誌は伝えた。同社は2021年に特別買収目的会社(SPAC)との合併による上場を試みたが、中止となった。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:サークルの最高戦略責任者ダンテ・ディスパルテ氏(左)とCEOジェレミー・アライア氏(右)(Nikhilesh De/CoinDesk)
|原文:Circle Has Explored Potential $5B Sale to Coinbase or Ripple Instead of IPO: Report