
- ビットコインの価格は11万1000ドルを突破し、新たな高値を更新した。デリビットのオプション市場では記録的な取引活動が観測された。
- デリビットにおける未決済オプション契約のドル建て総額は425億ドルに達し、市場の高い関心を示している。
「ビットコイン(BTC)に関連する製品全体で買いが活発化しても驚かないでほしい」と、CoinDeskは5月20日の「Crypto Daybook Americas」で述べ、ビットコインへの強気な見通しを示した。
ビットコイン価格が22日のアジア取引時間中に11万1000ドルを超えて過去最高値を更新したことで、デリビット(Deribit)のオプション市場で取引活動が記録的なまでに活発化した。
デリビットのCEOであるルーク・ストライジャーズ(Luuk Strijers)氏はCoinDeskに対し、名目未決済建玉(Open Interest)、つまり有効なオプション契約のドル価値の合計が記録的な425億ドル(約6兆1625億円、1ドル=145円換算)に達したと述べた。
オプションは、特定の資産を将来において特定の価格で売買する権利を与えるデリバティブ契約だ。コールオプションは買いの権利を提供し、市場の上昇を予想する「強気」のポジションを表す。一方、プットオプションは価格下落に対するヘッジを提供する。
BTCの記録的高値更新を受け、トレーダーはより高い行使価格のコールオプションを通じて上昇を追い求めた。
「過去24時間で最も取引された行使価格は、5月と6月満期の12万ドルと13万ドルのコールオプションだ。現在、最も建玉が多いのは6月27日満期の行使価格11万ドル、12万ドルおよび30万ドルで、強気な見方が示されている」とストライジャーズ氏は述べた。
デリビットは世界最大の暗号資産(仮想通貨)オプション取引所で、グローバルな暗号資産オプション取引の約80%を占めている。同取引所では、永久先物取引と現物市場取引も可能だ。暗号資産オプションと永久先物を合わせた未決済建玉は、過去最高の450億ドル(約6兆5250億円)に達している。
上場企業である暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)は、29億ドル(約4205億円)でデリビットの買収を計画している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Options Open Interest Hit Record $42.5B on Deribit as Traders Eye Next Bull Target for BTC