
- 国際サッカー連盟(FIFA)は、アバランチのネットワークを利用して独自の専用レイヤー1ブロックチェーンを構築する計画だ。
- FIFAは2022年のカタールワールドカップに先立ち、アルゴランド・ブロックチェーン上でNFT(非代替性トークン)のコレクションをリリースしている。
サッカーの国際統括団体である国際サッカー連盟(FIFA)は、アバランチ(Avalanche)のネットワークを採用して独自の専用レイヤー1ブロックチェーンを構築する計画だ。
FIFAのブロックチェーンは、アバランチのテクノロジー(以前はサブネットと呼ばれていた)を採用したカスタマイズ可能なブロックチェーンであるAvalanche L1だ。この発表は、アバランチが最近、新たな開発者を引き付け、カスタマイズされたL1の創出を促進することを目的とした大規模な「Avalanche9000」アップグレードを実施した直後に発表された。
FIFAがブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)の世界に参入したのは初めてではない。2022年、FIFAはカタールワールドカップを前に、アルゴランド(Algoland)ブロックチェーン上でNFT(非代替性トークン)のコレクションをリリースした。FIFAは4月にも、コレクションをEVM(Ethereum Virtual Machine)互換のブロックチェーンに移行し、Web3への取り組みを継続すると述べていた。
大手機関投資家や企業が参入したNFTブームは、業界のセンチメントを数年間にわたって冷え込ませた厳しい「暗号資産の冬」を経て、現在ではほぼ消え去った。しかし、FIFAのような大規模な組織がブロックチェーンへの注力を継続していることは、この技術の活用ケースが衰えていないことを示唆しており、大手企業は依然としてこの業界への参入を検討している可能性がある。
「アバランチは、カスタマイズで高性能なブロックチェーンソリューションを構築したい企業や組織向けに設計されている」と、Ava Labsのチーフビジネスオフィサーであるジョン・ナハス(John Nahas)氏は、CoinDeskに提供したプレスリリースで述べている。「FIFAがアバランチ上でレイヤー1をローンチするという決定は、当社の技術がグローバル規模のアプリケーションを速度、柔軟性、セキュリティで支援できることを証明している」。
FIFAは現在、ワールドカップのNFTコレクションとデジタルコレクティブルズのマーケットプレイスしか保有していないが、新しいブロックチェーン上で今後どのようなサービスやプロジェクトを展開するかについてはまだ明らかにしていない。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:FIFA Teams Up With Avalanche to Build Its Own Blockchain, Expanding Web3 Ambition