
- クラーケン(Kraken)は、エヌビディア(Nvidia)、テスラ(Tesla)、SPYを含む50以上の米国株式とETFのトークン化されたシェアの24時間365日のグローバル取引を提供する。
- ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で発行される「xStocks」トークンは、Backed Financeが保有する実際のシェアを表し、現金と1対1で交換することができる。
- これによりクラーケンは、バイナンス(Binance)が2021年に失敗した後、トークン化された米国株式の立ち上げに成功する最初の取引所となる。
クラーケンは、エヌビディア、アップル、テスラ、その他50以上の米国株やETF(上場投資信託)のトークン化されたシェアを上場する予定だと、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じた。
ソラナに展開されるトークンは「xStocks」と名付けられ、世界中の投資家が24時間いつでも取引できるようになる。取引可能なETFには、S&P500に連動するSPDR S&P 500 ETF(SPY)やSPDRゴールド・シェア(GLD)などがある。
トークンはBacked Financeが保有する実際のシェアで裏付けられ、現金と1対1で交換できる。
クラーケンは4月、米国10州を皮切りに、1万1000以上の米国上場株式とETFをクラーケン・セキュリティーズ(Kraken Securities)を通じて提供することを発表していた。
今回の発表により、クラーケンはトークン化された50以上の株式とETFを、欧州、中南米、アフリカ、アジアなど、米国以外の顧客にも提供することになる。
この動きによりクラーケンは、ロビンフッド(Robinhood)のようなプラットフォームと直接競合することになり、米国の主要株式のトークン化されたシェアの提供に成功する最初の取引所となる。バイナンスは2021年、米国株のトークン化を開始しようとしたが、規制の不透明性から結局計画を中止した。
クラーケンの広報担当者はウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、規制が異なるため、xStocksが各法域で合法的に提供できるよう、クラーケンは「様々な規制当局と積極的に協力している」と述べた。
現実資産をブロックチェーントークンに変えるトークン化は、暗号資産(仮想通貨)の世界で最新の流行であり、ますます多くの企業がこの分野に参入し始めている。
オンド・ファイナンス(Ondo Finance)、ブラックロック(BlackRock)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)などがこの分野のパイオニア的存在で、トークン化市場全体の時価総額は5月時点で650億ドル(約9兆3600億円、1ドル=144円換算)に達している。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:T. Schneider / Shutterstock.com
|原文:Kraken To List Tokenized Version of Nvidia, Apple, Tesla Shares