大手伝統的金融機関、ソラナ上でトークン化の取り組みを推進
  • 金融機関向けのブロックチェーン技術を開発する英国のR3は、ソラナ財団と提携し、同社の顧客、および顧客のトークン化された現実資産をソラナに統合する。
  • R3は100億ドル(約1兆4400億円、1ドル144円換算)を超える資産を保有し、HSBC、バンク・オブ・アメリカ、イタリア銀行、シンガポール金融管理局などが参加している。
  • R3の目標は、資産をパブリックブロックチェーン上で利用できるようにすることで、トークン化資産のエコシステムの規模と流動性を飛躍的に拡大させることだ。

多くの大手銀行やその他の伝統的金融(TradFi)機関が、トークン化の取り組みにソラナ(Solana)ブロックチェーンを活用する予定だ。

金融機関向けのブロックチェーン技術を開発する英国のR3は、ソラナ財団(Solana Foundation)と提携し、同社の顧客、および顧客のトークン化された現実資産(RWA)をソラナに統合する。

R3は、自社のブロックチェーンプラットフォーム「コルダ(Corda)」を通じて100億ドル(約1兆4400億円)を超える資産を保有しており、HSBC、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)、イタリア銀行(Bank of Italy)、シンガポール金融管理局(Monetary Authority of Singapore:MAS)などが参加している。

トークン化とは、株式や債券などの現実資産を分散型ネットワーク上で取引可能なデジタルトークンとして発行することを指し、伝統的金融の世界から注目と投資を集めるブロックチェーン技術の主要なユースケースの1つだ。

ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group)と暗号資産(仮想通貨)決済企業リップル(Ripple)による最近のレポートでは、トークン化市場は2033年までに18兆9000億ドル(約2721兆6000億円)に達する可能性があると述べられている。

R3の目標は、ソラナのようなパブリックブロックチェーン上で資産を利用できるようにすることで、トークン化資産のエコシステムの規模と流動性を飛躍的に拡大させることだ。

ソラナ上で保有されている資産の総額はイーサリアム(Ethereum)より少ないかもしれないが、ソラナはより多くの取引を処理し、より多くのアクティブアドレスを持つ。

「世界でも最も利用されているパブリックブロックチェーンであるソラナは、次世代の規制されたデジタル金融にとって理想的な基盤だ」とR3は22日の発表で述べた。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:Major TradFi Institutions to Pursue Tokenization Efforts on Solana