
- 米国でステーブルコイン法案が可決されれば、暗号資産の長期的な強気相場につながる可能性があると、ビットワイズのレポートは指摘。
- これは暗号資産の歴史上で最も重要な規制上の進展の1つになる可能性があると、同社は述べた。
- 最大の受益者は、イーサリアム、ソラナ、ユニスワップ、アーベになる可能性があると同社は述べている。
資産運用会社のビットワイズ(Bitwise)は20日のレポートで、米国におけるステーブルコイン法案の進展により、暗号資産(仮想通貨)の数年にわたる強気相場につながる可能性があると述べた。
同レポートによると、上院は19日にGENIUS法を最終投票に進めることに合意しており、これは米国が今夏に初の暗号資産関連法案を可決する可能性があることを意味している。
「2024年1月のビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)の承認を除けば、これは暗号資産の歴史上最も重要な規制上の進展だ。もしかしたら、それ以上かもしれない」とビットワイズの最高投資責任者(CIO)、マット・ホーガン(Matt Hougan)氏は書いている。
ステーブルコインは、米ドルや金などの他の資産に価値が連動する暗号資産のことだ。ステーブルコインは暗号資産市場で重要な役割を果たしており、国際的な送金にも利用されている。
上院の「Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins:GENIUS(米国におけるステーブルコインのための国家イノベーションの指針および確立)」法は、時価総額が100億ドル(約1兆4400億円、1ドル144円換算)を超えるステーブルコインに対して連邦政府が規制することを義務付けており、連邦規則に沿ったものであれば州が規制する可能性もある。下院のSTABLE法は、無条件で州の規制を求めている。
ビットワイズは、ステーブルコイン発行者は多くの規制に従わなければならないが、「包括的な連邦枠組み」は存在しないと指摘。GENIUS法はその規制枠組みを提供するものだ。
この法案が承認されれば、ビットコイン以外の暗号資産も長期的な上昇の土台が築かれる可能性があるとビットワイズは述べ、最大の受益者となる可能性があるのは、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、そしてユニスワップ(UNI)やアーベ(AAVE)のような分散型金融(DeFi)資産だ。
ステーブルコイン市場の規模は、現在の2450億ドル(約35兆2800億円)からすぐに2兆5000億ドル(約360兆円)に達する可能性があると同レポートは付け加えた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:U.S. Stablecoin Bill Approval Could Trigger a Long-Term Crypto Bull Market: Bitwise