ハイパーリキッドのHYPEに注目集まる──米商品先物取引委が暗号資産無期限スワップの規制を計画
  • ハイパーリキッド(Hyperliquid)のトークンHYPEは、同チームが暗号資産(仮想通貨)規制に関する米商品先物取引委員会(CFTC)への意見書を提出した後、15%急騰した。
  • ハイパーリキッド・ラボ(Hyperliquid Labs)は、CFTCの積極的な姿勢を支持し、金融商品を強化するためのDeFiの枠組みを提唱したと述べた。
  • 今回の意見書提出は、従来の市場基準を満たすDeFiの可能性を浮き彫りにするものであり、規制当局との要な関わり合いを示すものである。

ハイパーリキッドのネイティブトークンであるHYPEは、同チームが無期限スワップと24時間365日の暗号資産取引に関する規制案について、米商品先物取引委員会(CFTC)に正式な回答を提出したと発表した後、5月22日に15%急騰し、より広範な暗号資産市場をアウトパフォームした。

ハイパーリキッド・ラボは23日のXへの投稿で、CFTCの積極的な姿勢を支持し、より安全で効率的な金融商品を構築する道として分散型金融(DeFi)の枠組みを受け入れるようCFTCに促す2通の意見書を提出したと述べた。

今回の意見書提出は、DeFiネイティブプロトコルが米国の規制当局と直接関わる珍しい例であり、このセクターの成熟度の高まりと、有利な政策枠組みの形成に向けた緊急性の高まりを示すものである。

「ハイパーリキッドは、市場の効率性、完全性、ユーザー保護を強化するために、DeFiの中核となる原則をどのように実践できるかを例証していると考えている」と、ハイパーリキッドのチームは述べ、次のように続けた。

「オープンな対話と明確な規制の枠組みで米国のDeFiを支援することは、米国が金融イノベーションのリーダーであり続けることを保証すると同時に、利用者を強固に保護する好機である」。

以下の投稿は、ハイパーリキッド・ラボからのものである。

ハイパーリキッド・ラボは、DeFiの発展と、よりオープンで透明性が高く、効率的な金融システムをすべての人に提供するというDeFiの約束にコミットしている。ハイパーリキッドブロックチェーンへの貢献者として我々は、DeFiが現代の金融市場の要求に応えるだけでなく、それを上回る能力を備えていると信じている。

CFTCは、24時間の取引環境における暗号資産デリバティブへのアプローチ方法について、一般からの意見を求めていた。

ハイパーリキッドは、独自の高性能なレベル1ブロックチェーンを運用し、パーミッションレスの無期限スワップ取引をサポートしており、今回の意見書を、分散型インフラストラクチャがいかに伝統的市場の基準を満たし、それを超える可能性があるかについてのケーススタディとして構成した。

22日に報道されたように、オンチェーンでの取引高が急増し、「ジェームズ・ウィン(James Wynn)」のようなクジラ(大口保有者)がハイパーリキッドに10億ドル(約1430億円、1ドル=143円換算)を超えるポジションを置く中、ハイパーリキッドへの注目は高まっており、トレーダーは早期の規制当局との関わり合いがHYPEの長期的なアップサイドをさらに正当化する可能性に賭けている。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CryptoFX / Shutterstock.com
|原文:CFTC’s Plans for Crypto Perpetual Trading Puts Focus on Hyperliquid’s HYPE