ビットコイン現物ETF、資金流入連続記録が10日で途絶える:JPモルガン
  • 米国のビットコイン現物ETF(上場投資信託)は5月29日、10取引日ぶりに資金流出を記録したと、JPモルガンの報告書は指摘した。
  • JPモルガンは、ビットコイン現物ETFが29日に3億5800万ドルの償還を記録したと報告した。
  • 報告書によると、ブラックロック(BlackRock)のiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)はトレンドに逆行し、1億2500万ドルの純流入を記録した。

米国上場のビットコイン(BTC)現物ETFは5月29日、10取引日ぶりに純流出を記録したと、JPモルガンの調査報告書が指摘した。

JPモルガンは、30日発表の報告書で、ビットコイン現物ETFが29日、3億5800万ドル(約520億円、1ドル=144円換算)の償還を記録したと推定した。

そのうち、ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)のみが純流入を記録し、1億2500万ドルを集めたと、JPモルガンは指摘した。

一方、フィデリティ(Fidelity)のFBTCは1億6600万ドルの純流出を記録し、償還額でトップとなったと報告書は指摘した。

流出を記録したその他の主なETFには、1億700万ドルを失ったグレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)、8900万ドルを失ったアーク・21シェアーズ・ビットコインETF(ARKB)および7100万ドルを失ったビットワイズ・ビットコインETF(BITB)などが含まれたと、JPモルガンは述べた。

JPモルガンは、その他のビットコイン現物ETFにおいても小規模な流出が確認されたと述べた。

ビットコインの価格は29日、1.1%下落したが、取引高は53億9000万ドルと、20日間平均の28億1000万ドルを大幅に上回る水準で、市場活動は依然として活発だったと報告書は付け加えた。

当記事執筆時点では、ビットコインは10万5656ドル前後で取引されている。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Rokas Tenys / Shutterstock.com
|原文:Spot Bitcoin ETFs Broke 10-Day Inflow Streak With $358M of Outflows Thursday: JPMorgan