
- 暗号資産は週末に大幅な下落に見舞われ、ドージコインは8%以上、ペペは12%下落した。
- ビットコインは2%以上下落し、10万3600ドルをやや上回る水準で取引されている。一方、CoinDesk 20 Indexは4.2%下落した。
- アナリストらは、この下落は米中貿易摩擦の再燃に起因すると見ており、市場のボラティリティは今後も続くと予想される。
暗号資産(仮想通貨)は週末に下落してスタートした。ドージコイン(DOGE)は8%超の下落で、主要暗号資産の中で最も下落が激しかった。ペペコイン(PEPE)は12%下落した。
ビットコイン(BTC)は31日アジア時間午後に2%以上下落。10万4000ドル(1508万円、1ドル145円換算)を割り込み、10万3600ドルをやや上回る水準で推移している。一方、CoinDesk 20 Index(CD20)は過去24時間で4.2%下落した。
イーサリアム(ETH)は約4%下落し、エックス・アール・ピー(XRP)、ビルドアンドビルド(BNB)、カルダノ(ADA)、ソラナ(SOL)はそれぞれ2~5%の下落となった。クロノス・ネットワーク(Cronos Network)のクロノス(CRO)は、目先の材料がないにもかかわらず、上位100位の暗号資産の中で唯一上昇した。上昇率は12%。
アナリストらは、この下落の原因は米中貿易摩擦の再燃にあるとみている。
FxProのチーフ市場アナリスト、アレックス・クプツィケビッチ(Alex Kuptsikevich)氏はCoinDeskにメールで、「金曜日の市場は関税関連の懸念が再燃し、下落した」と指摘。「トランプ大統領はソーシャルメディアで、中国が最近の貿易休戦に違反したと非難し、スコット・ベセント(Scott Bessent)財務長官はインタビューで中国との協議が行き詰まっていることを認めた」と説明した。
デリバティブ市場からも投資家の警戒感の高まりが読み取れる。デリビット(Deribit)のデータによると、ビットコイン先物取引の建玉は4月以降51%増加し、オプション取引は126%急増している。
今年に入ってからビットコインを蓄積してきたクジラのウォレットは最近売り越しに転じ、ビットコインを取引所に送り返した。これは利益確定の典型的な兆候だ。
アレックス・クプツィケビッチ氏は、「ビットコインの直近のサポートは、今後数日間で見ると10万3000ドル前後で堅調に見える」と指摘。しかし、関税に関するニュースが市場を揺るがし、クジラがリスク回避に動いているため、トレーダーはボラティリティの上昇に備えていると述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Cash Macanaya/Unsplash
|原文:Dogecoin Dives 8%, Pepe Down 12% in Weekend Crypto Sell-Off