リップルのステーブルコイン「RLUSD」、ドバイで承認を取得
  • リップルのステーブルコイン「RLUSD」がドバイ金融サービス局(DFSA)から承認を取得し、ドバイ国際金融センター(DIFC)内での利用が認められた。
  • この承認により、RLUSDはリップルのライセンス取得済み決済プラットフォームに統合され、DFSAに登録された他の企業も利用可能になる可能性がある。
  • RLUSDを採用する企業の数は依然として不透明だが、リップルはUAEでの存在感を強化するため、現地企業との提携を拡大している。

リップル(Ripple)の米ドルペッグ型ステーブルコイン「RLUSD」が、ドバイ当局からの承認を取得し、ドバイ国際金融センター(DIFC)内での利用が可能になったと同社が6月3日に発表した。

ドバイ金融サービス局(DFSA)の決定により、RLUSDはリップルのライセンス取得済み決済プラットフォームに統合され、DFSAに登録された他の事業者も利用可能になる。

この進展は、規制の明確さが採用を後押しする要因となっている同地域の急速に成長する暗号資産(仮想通貨)エコシステムにおいて、リップルの存在感を拡大する可能性がある。

「この承認は、規制遵守と透明性を核に構築されたステーブルコインとしてのRLUSDの地位を強化するものだ」とリップルは声明で述べた。

RLUSDは、高品質の流動資産で保有される米ドルと1:1で裏付けられ、第三者監査の対象となっている。これは、ステーブルコインの予備資金に関する機関投資家の懸念に対応するための措置だ。

ただし、現実の採用に関する疑問は残る。RLUSDの承認は理論上、DFSA規制対象企業がトークンを使用可能にするが、実際にステーブルコインをシステムに統合する企業の数は不明だ。

この承認は、リップルがアラブ首長国連邦(UAE)での存在感を強化し続ける中で発表された。最近のパートナーシップには、現地の銀行や決済企業であるZand BankやMamoとの契約が含まれ、同社はドバイ土地局(DLD)との不動産トークン化プロジェクトでCtrl Alt Solutionsとも提携している。

UAEにおける機関投資家向けステーブルコインの採用は急速に拡大しており、リップルは取引量が前年比55%増加したと指摘している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Ripple’s Stablecoin, RLUSD, Gets Stamp of Approval in Dubai