
- ジェミナイ(Gemini)は、IPO申請を行った暗号資産(仮想通貨)ネイティブ企業の仲間入りをした。
- ジェミナイは、米証券取引委員会(SEC)に登録届出書の草案を提出し、上場する意向を示した。
キャメロン(Cameron)とタイラー・ウィンクルボス(Tyler Winklevoss)兄弟が設立した暗号資産取引所・カストディプラットフォームのジェミナイ・スペース・ステーション・インク(Gemini Space Station Inc.)は、、上場企業となるための重要な一歩を踏み出した。
ジェミナイは6月6日、米証券取引委員会(SEC)に対し、フォーム「S-1」に基づく登録届出書の草案を非公開で提出したと発表し、クラスA普通株式の新規株式公開(IPO)を実施する意向を示した。
IPOの具体的な規模や評価額に関する詳細は非公開だが、この動きによってジェミナイは、伝統的な資本市場で足場を築こうとする暗号資産ネイティブ企業の仲間入りをした。
ジェミナイは、米国での上場に向けすでに重大な行動を起こしおり、IPOの財務アドバイザーとしてゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)とシティグループ(Citigroup)を起用している。
ジェミナイはまた、米商品先物取引委員会(CFTC)による訴訟を500万ドル(約7億円、1ドル=145円換算)の和解金を支払って解決しており、SECは今年、同社に対する調査を終了している。
今回の申請のタイミングは、ステーブルコイン発行会社サークル(Circle)が今週、ニューヨーク証券取引所に上場したことで、デジタル資産企業のIPOに対する関心が高まっている状況に沿ったものだ。
サークル社の株式は、6月5日の取引初日に急騰し、31ドルで公開された後に83ドルで取引を終了した。サークル社の株は現在、113ドル前後で取引されており、IPO価格比で約264%上昇している。
ジェミナイのIPOが完了すれば、ジェミナイだけでなく、暗号資産業界が主流の金融市場での正当性を追求する継続的な取り組みにおける重要なマイルストーンとなるだろう。
ジェミナイは、標準的な開示プロトコルに従って、SECの審査と市場状況次第でIPOが実施される旨を表明している。
|翻訳・編集:山口晶子
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|原文:Billionaire Winklevoss Twins-Backed Exchange Gemini Files With SEC For Planned IPO