
- シータス・プロトコルは、2億2300万ドルのエクスプロイトによる17日間のシステムダウンから復旧した。盗まれた資金のうち1億6200万ドルを回収し、攻撃者に対して法的措置を講じた。
- スイは初期損失を補填するための融資でシータスユーザーに補償を行い、流動性プールは元の水準の85~99%まで回復した。
- シータスの預かり資産(TVL)は1億2400万ドルに回復している。エクスプロイト前のTVLは2億8400万ドルだった。
スイブロックチェーンベースの分散型取引所(DEX)であるシータス・プロトコル(Cetus Protocol)は、先月発生した2億2300万ドル(約323億円、1ドル145円換算)のエクスプロイト(脆弱性につけ込んだ攻撃)による17日間のシステムダウンから復旧した。シータス・プロトコルは、盗まれた資金のうち約1億6200万ドル(約235億円)相当を回収しており、交渉要請に応じなかった攻撃者に対して法的措置を継続している。
スイはシータスの初期損失を補償するために介入し、5月28日に影響を受けたユーザーへの弁償のための融資を行った。DefiLlamaのデータによると、シータスの預かり資産(Total Value Locked:TVL)は、エクスプロイト前の2億8400万ドル(約412億円)から現在は1億2400万ドルまで減少している。
攻撃者はシータスの共有数学ライブラリコントラクトの欠陥を悪用し、1トークンに数百万ドルの価値があるとプロトコルに信じ込ませた。
交渉して和解に至ろうとする試みにもかかわらず、攻撃者はコインミキシングサービスであるトルネード・キャッシュ(Tornado Cash)を通じて資金洗浄を開始した。
シータスは流動性プールを当初の流動性の85%から99%まで再充填した。これにより、ユーザーは異常なスリッページなしでプラットフォーム上で取引できるようになった。
CoinMarketCapのデータによると、シータス・プロトコル(CETUS)は過去1カ月で価値が44%下落し、過去24時間では約1%下落している。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Wesley Tingey/Unsplash+
|原文:Sui’s Cetus DEX Is Back Online After $223M Exploit