
- ウォール街投資会社バーンスタインのレポートによれば、投資家が分散型コンピュータとしてのイーサリアムネットワークのバリュー・プロポジションに気付くにつれて、イーサリアムETFへの資金流入が増加している。
- 同レポートでは、イーサリアムETFへの資金流入は過去20日間で8億1500万ドルに達したとされている。
- バーンスタインは、ステーブルコインやトークン化といった興味深いブロックチェーンのユースケースはイーサリアムに最初から備わっていると指摘した。
ウォール街の投資会社バーンスタイン(Bernstein)は9日の調査レポートで、イーサリアムブロックチェーンの独自の強みは分散型コンピュータとしての役割にあると指摘した。
バーンスタインによれば、機関投資家がイーサリアムネットワークのバリュー・プロポジションに気付くにつれて、イーサリアム(ETH)ETF(上場投資信託)への資金流入が増加しているという。
レポートは、ブロックチェーンは有用な技術であるため「愛されるに値する」とし、イーサリアムよりも規模の大きなビットコイン(BTC)が価値の保存手段、言い換えればデジタルゴールドとしての認識から恩恵を受けていることを認めた。
ゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏率いるアナリストらは、「ステーブルコインやトークン化といった興味深いブロックチェーンのユースケースはイーサリアムブロックチェーンに最初から備わっている」とし、イーサリアムネットワークはこれらの分野で「最大の市場シェア」を享受していると述べた。
レポートは、ステーブルコイン技術を利用する企業がイーサリアムブロックチェーンにトランザクション(取引)手数料を支払っていると指摘した。
また、機関投資家がイーサリアムネットワーク固有の価値をより認識するようになるにつれて、イーサリアムETFへの資金流入が増加し始めていると指摘した。
バーンスタインによれば、イーサリアムETFへの資金流入は過去20日間で8億1500万ドル(約1182億円、1ドル145円換算)に達し、年初来の純流入額は6億5800万ドルでプラスに転じた。
バーンスタインは、「パブリックブロックチェーンネットワークの価値蓄積をめぐるナラティブ(物語)は重要な転換点を迎えている」とし、これが「イーサリアムETFの流入への投資家の関心に反映され始めている」と指摘した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Dall-E, modified by CoinDesk
|原文:Ethereum Blockchain Is Useful Technology That ‘Deserves Love,’ Bernstein Says